日中韓三カ国の文化交流の催し「東アジア文化都市2018金沢」のオープニングイベントが二十四日、金沢市内であった。三カ国の茶席を楽しむ「日中韓茶会」では韓国や中国の茶人が日本式の茶席で一服した。(山内晴信)
 
同市本多町の中村記念美術館の旧中村邸では、裏千家淡交会石川支部の会員が茶をたて、道具を取り合わせた陶芸家の十一代大樋長左衛門さんがもてなした。民族衣装をまとった韓国の茶人ら十二人がじっくりと味わい、ほっとした表情を見せた。
 
茶器の大半は美術館の所蔵品。手に取って珍しそうに眺める人もいた。日中韓の三カ国をイメージしたという三色の茶菓子「風と水」はこの日のために作った。
 
韓国の茶人キム・ロイさんは「茶菓子はヨモギの香りがとてもすてき。お茶は中国で始まり、日本や韓国に伝わった。その文化をこうして感じられることに感謝している」と話した。
 
韓国や中国の茶人はこの後、場所を変えて自国のやり方で二百八十人の参加者をもてなした。
 
市役所前の特設ステージで両国の伝統舞踊や音楽の披露があった。周辺には両国の文化を体験したり、アジア各地の料理を食べたりできる二十二のブースが並んだ。
 
東アジア文化都市は、一年間を通じて文化、芸術行事をする。相互理解を深める狙いで二〇一四年から開いている。今年は金沢をはじめ、中国・ハルビン市と韓国・釜山広域市で催す。 

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▲ 日本式の茶を楽しむ韓国の茶人ら=金沢市の旧中村邸で

ソース:中日新聞
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