年金機構 データ入力漏れで業務委託会社に損倍請求へ
3月28日 19時43分 NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180328/k10011382831000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_001

公的年金をめぐり、情報処理会社によるデータの入力漏れなどによって、本来よりも少ない額の年金しか受け取れなかった人が相次いだ問題で、日本年金機構は、この会社に対し、入力データの点検などの費用について損害賠償を請求する方針を明らかにしました。

公的年金をめぐっては、日本年金機構がデータ入力を委託した東京・豊島区の情報処理会社「SAY企画」の入力漏れや入力ミスのために、所得税の控除を正しく申告したものの、本来よりも高い額の所得税を課されるケースが相次ぎ、先月、およそ10万4000人が本来よりも少ない額の年金しか受け取れませんでした。

また「SAY企画」は、日本年金機構との契約に違反して、およそ500万人分の情報を中国の業者に渡し、入力を任せていました。

これについて日本年金機構の水島理事長は、28日の衆議院厚生労働委員会で、「基本的に会社の債務不履行によって生じた問題なので、損害賠償を請求する。入力データの点検にかかった費用などを踏まえ、今後、請求額を確定させる」と述べ、会社に損害賠償を請求する方針を明らかにしました。

また水島理事長は、再発を防止するため、来月上旬にも外部の有識者による調査委員会を発足させて、業務委託の在り方などを検証する考えを示しました。