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 中国が世界経済に与える影響力が拡大するにつれ、中国語を学ぶ人が世界的に増えている。しかし、中国語が世界に広がったのは日本の貢献も大きいという。中国メディアの今日頭条は4月28日、中国語の国際化には日本人も一役買っているとする記事を掲載した。中国語がここまで国際的になったのは、日本人のおかげと言える部分があるとまで言い切っている。

 では何が日本人のおかげなのだろうか。記事は、「日本では明治維新後、外国の言葉を翻訳する必要があったが、適切な日本語がなかったため、漢字に置き換えて新たな単語を作り出した」と紹介。そのため、優れた外国文化が漢字を使用した日本語として導入され、その後に中国へと逆輸入されたという。記事はこれを「和製中国語」と呼び、日本人の功労を惜しみなく称賛した。

 例えば、「〜化」、「〜主義」という言い方は中国語にはもともとはなく、今の意味での世界という言葉も、中華人民共和国の人民、共和国という単語も日本人が作ったものだと紹介。さらには、自由、科学、芸術、哲学、社会、客観、経験など、いずれも日本から来た言葉で、今ではこの和製中国語を使わずには生活できないほどであり、和製中国語があるからこそ中国語は現代において必要な単語をカバーできているのだと論じた。

 そしてこれは、近年になっても変わらず、今でも日本から新たな単語が入ってきていると指摘。そのなかには、「オタク、萌え、オネエ」などがあると紹介した。これに対して、中国では反感の声もあるという。しかし記事は、これは文化の侵入というよりは「漢字の偉大さ」とみるべきだと指摘、日本人が生み出した単語が中国語の世界化の一助になっているのであればその功労を認めるべきだと論じた。

 数年前には日本製品ボイコットが叫ばれたものだが、完全に日本由来のものを排除するとなれば「和製中国語」も使えないはずである。最近では西洋から入ってくる単語はカタカナで表記されることが多いが、昔の日本人は上手に翻訳して単語を作り出している。これは今の私たちも見習えるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)