なお、戦地に移送された慰安婦の出
身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が大きな比重を占めていたが、当時の朝鮮半島は我が国の統治
下にあり、その募集、移送、管理等も、甘言、強圧による等、総じて本
人たちの意思に反して行われた。
 いずれにしても、本件は、当時の
軍の関与の下に、多数の女性の名誉
と尊厳を深く傷つけた問題である。
政府は、この機会に、改めて、その
出身地のいかんを問わず、いわゆる
従軍慰安婦として数多の苦痛を経験
され、心身にわたり癒しがたい傷を
負われたすべての方々に対し心から
お詫びと反省の気持ちを申し上げる。また、そのような気持ちを我が国と
してどのように表すかということに
ついては、有識者のご意見なども徴
しつつ、今後とも真剣に検討すべき
ものと考える。