2018年07月24日07時16分
https://www.jiji.com/sp/article?k=2018072400202&;g=prk
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北朝鮮北西部・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」で、解体が進むロケット・弾道ミサイルの組み立て用建造物(中央)=22日撮影(エアバスDS提供)

 【ワシントン時事】米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」は23日、北朝鮮北西部・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」で一部施設の解体が始まったとの分析を発表した。金正恩朝鮮労働党委員長は6月の米朝首脳会談で、主要なミサイルエンジン試験場の破壊を約束したとされる。北朝鮮が約束の履行に向けて動きだしたとすれば、米朝間の信頼醸成が進む可能性がある。<下へ続く>

 22日付の衛星画像では、西海衛星発射場でロケットや弾道ミサイルを組み立てる建造物の解体が進んでいる様子が写されていた。クレーンなどを使って建造物の屋根や一部の構造物が取り除かれ、周囲には解体された資材が地面に置かれていた。この建造物は線路上を移動し、組み立てたロケットやミサイルを発射台に運ぶ役割も担っていたとみられる。


北朝鮮北西部・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」で、上部構造が撤去されたロケットエンジンの試験台(中央下)=22日撮影(エアバスDS提供)

 また、ロケットエンジンの試験台も上部の構造物が撤去された。試験台の土台部分のほか、燃料貯蔵庫など周辺施設も解体が行われているもようという。
 分析記事は「過去2週間以内に解体作業が始まった可能性が高い」と指摘。「これらの施設は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の技術開発で重要な役割を果たしたとされ、(解体作業は)北朝鮮による重要な信頼醸成措置だ」と評価している。

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北朝鮮北西部・東倉里のミサイル基地「西海衛星発射場」で、上部構造が撤去されたロケットエンジンの試験台(中央下)=22日撮影(エアバスDS提供)