先月の中国のアメリカに対する貿易黒字は、トランプ政権が340億ドル規模の輸入品に関税を上乗せする制裁措置を発動したにもかかわらず、去年の同じ月よりも10%以上増えていて、アメリカ側が貿易問題に対する姿勢をさらに強めることも予想されます。

中国の税関総署が8日、発表した先月の貿易統計によりますと、アメリカとの貿易では去年の同じ月に比べて輸出の伸びが輸入の伸びをわずかに上回りました。

その結果、中国のアメリカに対する貿易黒字は280億9000万ドル(日本円で3兆円余り)と、去年の同じ月に比べておよそ11%増えました。

アメリカのトランプ政権は先月、知的財産権の侵害を理由に中国からの340億ドル規模の輸入品に25%の関税を上乗せする制裁措置を発動し、これに対して中国側も即座に同じ規模の報復措置で応じています。

トランプ政権はさらに2000億ドル規模の輸入品に関税を上乗せする手続きを進めていて、こうした中、中国の対米黒字の増加に歯止めがかからない状況が明らかになり、貿易問題に対する姿勢を一段と強めることも予想されます。

一方、中国全体の先月の貿易総額は輸出入ともにふた桁の伸びとなったことから、4030億ドルと去年の同じ月よりも18.8%増えました。

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NHKニュース
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