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▲自身の近作の前に立つチェ・ジョンテ氏
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▲法王庁を公式訪問中のムン・ジェイン大統領が18日午後(現地時間)、バチカン法王庁を訪問しフランシスコ法王と単独面談した後、プレゼントとして用意した聖母マリア像とキリスト扶助を説明している。聯合ニュース
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▲キリストの顔(別ソース:ベリタス。関連動画にはこの他に聖母マリア像も映っている)

単純な線と深い表情

ムン・ジェイン大統領がフランシスコ法王にプレゼントしたイエスの顔像と聖母マリア像は端的に2種類の特徴に集約される。いばらの冠をかぶったイエスの安らかな表情だけを全面に浮き上がらせたり、祈る聖母の顔と祈りの手の輪郭だけを表わした作品だ。再現に執着せず、平和を切望する人の精神の内面を強調したものだ。

この様な特徴は二つの作品を作った元老彫刻家チェ・ジョンテ(86)ソウル大名誉教授の造形世界を端的に代弁する要素でもある。

1958年ソウル大美大を卒業して以来、彫刻家の道を60年歩いた彼は篤いカトリック信者で人物像をずっと創作してきた。彼の作る像は事実、再現的な西欧彫刻の枠組みを脱して韓国人の顔と精神を抽象彫刻を彷彿とさせる単純な線の形状で表わしたことで有名だ。

「西欧の宗教美術を韓国美術の伝統の中でどのように土着化して私の作品にするのかを一生の課題とした」と彫刻家は言ってきた。そのため、永遠の自由と渇望を込めた韓国仏教彫刻と古代エジプト美術の探求に一生没頭したことが、もうひとつの履歴だ。

彫刻家特有の聖像彫刻はこの様な探求の末に作られた産物といえ、強烈な霊性と内面の魂のオーラが感じられる。美術品に関心が強いことが知られたムン・ジェイン大統領夫妻がカトリック信者で聖堂を行き来しながらチェ氏の独特の宗教美術作品に注視したのだろうというのが美術界側の推定だ。

「数週間前、大統領府の方々が家にきて所蔵していた二つの作品を持って行きました。よく選んだようです。いばらの冠をかぶったイエス像はたいてい苦痛の表情なのに安らかでしょう?韓国人の顔であり仏像と同じ顔です。私は本来、苦痛なものを作らないのです。

聖母像もいつも作業してきた韓国少女像を極端に単純に表現しました。指も作らなくて祈る手の塊りが顔と細長いからだの塊りとともにあるだけでしょう。ただ内面が純粋な人の心、安らかな心、それが平和ですね。大統領訪問の目的が南北の平和和解という点でも合うようだし…」
(後略:南北の平和を祈ってただで渡した)

ノ・ヒョンソク記者

ソース:ハンギョレ新聞(韓国語) ムン大統領「法王贈り物「イエス像・聖母像作ったチェ・ジョンテ作家は?
http://www.hani.co.kr/arti/culture/culture_general/866550.html

関連動画:連合ニュースTV[字幕ニュース]文大統領、法王55分出会い... 平和の贈り物交換も
http://www.yonhapnewstv.co.kr/MYH20181019004800640/

関連サイト:チェ・ジョンテ作聖母像(これと同様の像が贈られたと思われる)
http://www.paulgallery.com/ArtShop/Product_Detail.aspx?ProductCode=CJT14001