台風を回避しようとした韓国の軍艦が、中国が主張している領海を侵してしまったことと関連し、中国政府が韓国政府に抗議の意を伝えていたことが確認された。 

  26日、韓国海軍および関係当局によると、先月中旬、ソマリア近海での任務を終えて復帰した駆逐艦「文武大王(ムンムデワン)」は、当時スーパー台風22号「MANGKHUT」の進路を避けて予定航路を変更し、南シナ海側のパラセル諸島に接近した。 

  パラセル諸島は中国が「西沙群島」と呼んで領有権を主張している場所で、ベトナムと領有権争いを行っているところでもある。 

  中国海軍は領海侵犯を警告するために韓国側との交信を試みたが連絡がつかず、文武大王は約10分間、該当の海域を航行した。 

  中国国防部側は当時「韓国の駆逐艦が、事前の許可なく西沙群島12カイリ(1カイリ=1.852キロメートル)領域に進入することによって、中国の法律を違反した」と抗議していたことが分かった。今月19日にシンガポールで開かれた韓中国防相会談でもこの問題が扱われていたという。海軍関係者は「中国側に当時の状況を詳細に説明し、中国もこれを理解した」とし「国際法によると、人道的目的でも純粋な目的なら事前許可がなくても外国軍艦の領海経由を許容している」と伝えた。 

  これについて、一部からは中国がこれを理由に今月10〜14日済州(チェジュ)で開かれた国際観艦式に参加しなかったのではないかとする声も出ている。 

  国防部と海軍関係者は「中国の観艦式不参加は内部事情のためだったと承知している」とし「中国が観艦式不参加の理由として当時の事件を取り上げたことはない」と説明した。


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韓国の駆逐艦「文武大王」が今年8月15日、エジプト海軍と合同演習を行っている。(写真提供=韓国海軍)
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2018年10月29日08時45分 
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