中国で感染が広がっている豚の伝染病の「アフリカ豚コレラ」に感染していたとみられる豚肉の製品が羽田空港から入国しようとした乗客の荷物から見つかり、農林水産省は養豚業者などに改めて警戒を呼びかけています。

アフリカ豚コレラは豚が感染すると発熱や出血などの症状が出てほぼすべてが死ぬことから、養豚業者に強く警戒されている豚の伝染病で、ことし中国の各地の養豚場で感染の報告が相次いでいます。

農林水産省によりますと、先月14日に羽田空港にある動物検疫所が中国からの渡航者が許可なく持ち込もうとしたギョーザを回収し調べたところ、アフリカ豚コレラのウイルスの遺伝子が検出され、感染していた豚肉が使われているとみられるということです。

ギョーザは加熱されていなかったということで、農林水産省は国内の養豚業者に対して飼育場への人の出入りを少なくするなど対策の徹底を改めて呼びかけているほか、中国と日本を結ぶ航空会社に対し、肉製品は許可なく持ち込めないことを乗客に呼びかけるよう協力を求めています。

アフリカ豚コレラのウイルスが動物検疫所で回収した食品から検出されるのは先月1日に北海道の新千歳空港で回収されたソーセージで検出されて以来2例目になります。

農林水産省動物衛生課の担当者は「関係機関と連携してウイルスを侵入させないよう検疫を徹底したい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181110/k10011705441000.html
NHKオンライン 2018年11月10日 0時37分