【ブリュッセル=横堀裕也】ポンペオ米国務長官は4日、ブリュッセルで演説し、中国やイランなどを「無法者」と呼び、強く非難した。1日に行われた米中首脳会談では貿易摩擦の回避に向けた歩み寄りが見られたものの、米国の対中強硬路線が変わらないことを印象付けた。

ポンペオ氏は調査研究機関での演説で、中国やイランなどが「現在の国際秩序に付け込んでいる」と述べた。特に中国について、「我々は現在の国際秩序に招き入れたが、行動監視を怠ってきた」と訴え、「中国の経済発展は民主主義の受け入れにつながらなかった」と断じた。

 一方、米国の単独行動が国際社会で批判対象となっていることを踏まえ、「米国が世界の利益のために行動していないとの声が上がっているが、それは間違っている」と語った。その上で、「トランプ大統領のもと、我々は国際社会で主導的役割を担うことを放棄したわけではない。むしろ、その逆だ」と強調した。

https://www.yomiuri.co.jp/world/20181205-OYT1T50070.html
読売 2018年12月05日 16時17分