【北京・浦松丈二】日中戦争中の1937年に中国・南京を占領した旧日本軍が多くの中国人を殺害した南京大虐殺から81年になる13日、日本の軍国主義を連想させる行為を禁じ、追悼行事を厳粛に行うための条例「南京市国家公式追悼保障条例」が施行される。

 中国では、日本の軍国主義スタイルを崇拝する一部マニアが「精神日本人(精日)」と呼ばれている。今回の条例は「精日」を処罰するための根拠法になるとみられる。

 条例は、南京市のある江蘇省の人民代表大会(地方議会)が11月23日に採択。追悼施設や戦場跡地などで日本の軍国主義を象徴する軍服や旗、マークなどを使った写真、ビデオ撮影を行ったり、ネットで拡散したりすることを禁じている。

 条例はまた、追悼行事に合わせ、市民に1分間の黙とうや通行車両はクラクションを鳴らすことを義務づけている。規定に違反した場合は、公共秩序を乱したなどとみなされ、関連法に基づき処罰される。

 南京市では今年2月、軍服マニアを名乗る中国の若者2人が日の丸の旗を持ち、旧日本軍をイメージした軍服を着た写真をネットで拡散する騒動が起きた。ネット上での炎上を狙ったこの種の騒ぎは中国各地で散発的に発生している。

 一方で、こうした「精日」の投稿を発見し、投稿者を特定する「抗日」ブログも人気を集めている。

ソース:毎日新聞<「南京市国家公式追悼保障条例」 13日施行 「精日」処罰の根拠に>
https://mainichi.jp/articles/20181207/k00/00m/030/213000c