2019年1月14日 16時16分

海上自衛隊の哨戒機が韓国軍の駆逐艦から射撃管制用レーダーを照射された問題で、日本と韓国の防衛当局による協議がシンガポールで行われています。日本側は、防衛省の審議官級の幹部らが出席し、照射の客観的な証拠として自衛隊の電波記録を韓国側に示すことも含めて対応しているものとみられます。

海上自衛隊の哨戒機が韓国軍の駆逐艦から射撃管制用レーダーを照射された問題では、韓国国防省が韓国側の主張をまとめた映像を公開するなど、レーダーの照射を重ねて否定しており、日韓両国の見解は食い違ったままになっています。

こうした中、日本と韓国の防衛当局による協議が、先月下旬のテレビ会議に続き、14日は、シンガポールで行われていて、日本側からは、防衛省の審議官級の幹部らが出席しています。

協議は、午前中に韓国大使館で行われたのに続き、午後は日本大使館で行われていて、防衛省関係者によりますと、開催場所は双方の国民感情にも配慮する形で第三国のシンガポールになったということです。

日本政府としては、今回の問題が、日韓両国の間だけではなくアメリカも加えた安全保障上の連携にも影響を及ぼしかねないとして、事態の早期収拾が必要だとしていて、協議では、韓国側に対し改めて再発防止を求めるとともに、照射の客観的な証拠として自衛隊の電波記録を示すことも含めて対応しているものとみられます。

韓国「誤解解消向け意見交換」

この問題で、韓国国防省は14日午後、日本の防衛当局との協議をシンガポールで行っていると発表しました。

発表によりますと、韓国側からは国防省のイ・ウォニク(李元翼)国際政策官と合同参謀本部のプ・ソクチョン(夫石鐘)軍事支援本部長が出席しているということです。

韓国国防省の報道官は「お互いの誤解を解消するために事実関係を確認して、十分な意見交換を行う予定だ」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190114/k10011777341000.html