【マニラ=遠藤淳】フィリピンの北部カビテ州の倉庫で3日、麻薬取締局の捜査員が覚醒剤を密売しようとしていた中国人2人と銃撃戦となり、射殺した。同局が明らかにした。袋に小分けにされた覚醒剤計274キログラムを押収した。末端価格で19億ペソ(約40億円)にのぼるという。

麻薬取締局によると、覚醒剤があるとの情報に基づき、捜査員が買い手を装い倉庫に潜入したところ、撃ち合いになった。2人を殺害し、パスポートから中国・福建省に住む中国人だと確認した。中国人密売組織の一員で、早朝に小型船で海から密輸したとみられるという。

ドゥテルテ政権は違法薬物の一掃を掲げ、死者が出るのもいとわない強硬な捜査を続けている。これまでに5千人以上を殺害した。覚醒剤は中国が供給源となっている場合も多く、首都マニラに近く、海路に通じたカビテ州に密売組織の拠点があるとされる。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40854400U9A200C1FF8000/
日本経済新聞 2019/2/4 13:33

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フィリピンのドゥテルテ大統領は強権的な麻薬犯罪対策を進めている