立憲民主党は、どうして「韓国」を避け続けるのか? 福山哲郎幹事長(57)は1日の参院代表質問で、いわゆる「元徴用工」をめぐる異常判決や、韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機への危険なレーダー照射問題について、完全にスルーした。枝野幸男代表(54)も前日、衆院での代表質問で韓国に一切触れず、疑問視されていた。同党の姿勢が問われそうだ。

「(看板政策の)アベノミクスを実態よりも大きく見せようとした」

 福山氏は代表質問で、厚労省による毎月勤労統計をめぐる不正調査問題について、激しく政府を批判した。このほか、原発やLGBT(性的少数者)の問題は取り上げたが、国民的関心事といえる「韓国」については聞かなかった。

 枝野氏は1月30日の衆院代表質問で、対ロシア外交には時間を費やしていたが、対韓関係については沈黙した。

 代表質問後の記者会見で、「なぜ、韓国などは質問で取り上げなかったのか?」と問われ、枝野氏は「全部を質問していたら、3時間もかかるから、聞かなかった」と語った。

 同日の自身のツイッターには《自分の質問項目を絞った結果、福山幹事長が担当する部分が異常に多くなった》と書き込んだ。そこで、福山氏の質問が注目されたが、前述の通りだった。

枝野、福山両氏の同僚だった元民主党衆院議員は「テレビで代表質問を見たが、枝野、福山両氏の『韓国スルー』には強い違和感を覚えた。徴用工裁判も、レーダー照射問題も、党のポジション取りとは関係なく、与野党一丸で対処策を論じ合うべき問題だ。一体、どういう理由、背景があるのか? 何かマズイことでもあるのか?」とクビをひねった。

 韓国メディアは、自民党国防部会での議員発言を翌日、詳細に報じるなど、日本政界の動きに重大関心を寄せている。野党第一党の幹部が沈黙すれば、「日本側の怒りは大したことはない」と間違ったメッセージを送りかねない。

 ジャーナリストの安積明子氏は「立憲民主党は『外交に無関心な政党』と思わざるを得ない。北方領土を含む日露関係の質問も、政府の揚げ足取りといった印象が強かった。連日の報道を見れば、ロシアよりも、明らかに韓国への批判の声が強い。同党からは『日本国や日本人を守る』という意識・覚悟が感じられない」と断言した。

https://www.zakzak.co.jp/soc/news/190204/soc1902040005-n1.html
夕刊フジ 2019.2.4