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▲1月29日、元慰安婦の金福童さんの遺体が安置された葬儀場を弔問する韓国の文在寅大統領=ソウル(韓国大統領府提供)

 ワシントンでは北朝鮮の非核化をめぐる論議がまた一段と熱を帯びてきた。その過程では「日本」や「日米同盟」の重要性も意外と強調される。

 7日の戦略国際問題研究所(CSIS)の集会で基調演説をした上院外交委の東アジア太平洋・国際サイバー安全保障政策小委員長、コーリー・ガードナー議員(共和党)も北朝鮮の非核化には「堅固な日米同盟」が不可欠だと繰り返した。同議員はトランプ大統領にも近く、北朝鮮の人権弾圧を非難し、日本の拉致問題解決への協力に積極的な若手政治家である。

 ただ唯一、歯切れの悪かったのは日本と韓国のいまの衝突に触れない点だった。議会でも政権でも当事者であればあるほど、日韓対立の論評を避けるようなのだ。米国にとり日韓両国との絆はともに超重要だから、一方をあえて反発させないという計算だろう。

 だが踏み込んでみると、トランプ政権内外では、いわゆる徴用工(正確には戦時労働者)、慰安婦、レーダー照射と、どの問題も非は韓国側にありとする判断が濃い実態が浮かんでくる。

 そんな米側の本音を朝鮮半島情勢専門の大ベテランのラリー・ニクシュ氏が驚くほど率直に語ってくれた。同氏は米国議会調査局で朝鮮半島や東アジアの安全保障問題を30年間も担当し、現在はジョージ・ワシントン大教授やCSIS研究員という立場にある。

 「韓国裁判所の戦時労働者に関する判決が日韓間の条約や協定に違反する形で履行されるのであれば、日本政府は世界貿易機関(WTO)に提訴し、韓国側が標的とする日本企業の資産の差し押さえや現金徴収をした場合に、その金額に等しい関税を韓国からの輸入品にかけることを宣言すべきです。日本国内からの韓国当事者たちの本国への送金に特別な税金をかけるという警告も一策です」

 韓国が新日鉄住金や三菱重工業に実害を与えれば、日本政府は制裁あるいは報復としてその金額に等しい関税や特殊税を韓国側に課すべきだというのだ。非は韓国側にあるから、という前提だろう。言葉では非難しても行動はなにもとらない日本政府の態度とは対照的な提言だった。第三者の米国からみれば、この問題での黒白はそれほどはっきりしているということだろう。

 ニクシュ氏の見解は慰安婦問題についても明快だった。

 「慰安婦問題を終わりにするという2015年の日韓合意は米国政府も公式に支持した国際合意です。日本政府はその規定を厳守して、補償金などをすでに支払いました。その合意全体を破棄するという韓国政府の行動はどうみても正当化されません。日本はこの問題での再交渉や再協議には一切、応じるべきではない」

 文在寅(ムン・ジェイン)政権の措置は不当だと明言するのである。ニクシュ氏はこれまで日韓の対立では日本側の立場を支持しない場合も多かった。同じ慰安婦問題でも日本側の一部の主張には明確な反対を述べることもあった。そんな中立の米国専門家が今回は韓国の非を指摘することをためらわないのだ。日本政府にとっても有効な指針とすべき見解だろう。

(ワシントン駐在客員特派員)

ソース:産経ニュース<【古森義久のあめりかノート】米の本音「非は韓国にある」>
https://www.sankei.com/column/news/190310/clm1903100005-n1.html

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