各競技とも、東京五輪の代表選手がまもなく決定する。しかし、五輪のフィナーレを飾るマラソン競技において、衝撃的なニュースが飛び込んできた。どうやら問題は、暑さ対策だけではないようだ。

 「中国のルビンマラソン大会で、応援していた沿道の市民が給水所に殺到し、将棋倒しになるハプニングか発生しました。そこに置かれていたミネラルウオーター、栄養ゼリーを奪い合ったというのです…」(特派記者)

 あまりにも前時代的な話だ。しかし、一部の市民は「皆のもの」と言い、開き直っていたという。もちろん、その映像をテレビやネットで見た圧倒的多数の中国国民は「恥ずかしい」と非難していたが、来年の東京五輪のフィナーレを飾るマラソンの沿道には、外国からの観光客もいる。“勘違いした人たち”が給水所を襲わない補償はどこにもない。

 「暑さ対策もかねて、東京五輪のマラソンは午前7時スタートとなります。沿道で給水所の設置作業が始まるのは午前4時ごろ。沿道の整備等にあたるボランティアスタッフは、電車も走っていない時間帯にどうやって移動するのか。こういう問題はまだ何も解決されていません」(スポーツ協会詰め記者)

東京五輪のボランティアは、無償。宿泊移動費も出なければ、就労中のケガに対する補償も明記されていない。「ブラック・ボランティアだ!」の非難を受け、若干の日給は出る方向に改まったが、モラルの通用しない人に出くわしたときの対処法も説明されていない。

 「中国の別のマラソン大会では、正規の折り返し地点を通過せず、森の中をショートカットするズルが発覚しました。沿道のマラソンで何が起きるか、本当に分かりません」(同・記者)

 五輪組織委員会、陸連では「まさか…」と言いつつも、内心は穏やかではない。モラルのある行動を呼び掛けるのも大人げない。前時代的な壮絶シーンが起こらないことを祈るばかりだ。

https://wjn.jp/sp/article/detail/7505284/
週刊実話 2019年07月17日 15時00分

https://youtu.be/NR13G1GsllU