0001鴉 ★
2019/08/20(火) 17:49:41.34ID:CAP_USER◇
戦争を知る世代の言葉は重い。まして、ペン1本で言葉を紡いできた作家のものなら、なおさら心に刺さる。
大正、昭和、平成、令和を生きる瀬戸内寂聴さん(97)が戦争について語った言葉が印象深い。
「お国のため、東洋平和のため、天皇陛下のため、いろいろと理屈をつけ、正しい戦争と教えられた。でも、戦争にいい戦争はない。すべて人殺しです」
そして、こう続けた。
「戦争に負け、正しい戦争と信じてきた自分の愚かさに気づいた。これからは自分の目で見て、耳で聞いて、心で感じたことだけを信じていくと決めた。これが私の戦後の革命でした」
この言葉を聞いたのは2015年、安倍政権が安全保障法制の成立をめざしたころ。国会前で抗議のデモが繰り広げられていた。京都から車いすで駆けつけた寂聴さんは「すぐ後ろに軍靴(ぐんか)の音が聞こえるような時代になった」と表現した。
当時93歳。その1年前に背骨の圧迫骨折で入院し、胆囊(たんのう)がんの手術を受けた。退院後も4カ月間、寝たきりのような状態だった。病み上がりにもかかわらず、突然、「国会前に行く。そのまま死んでもいい」と秘書に告げた。デモのわずか2日前のことだ。
朝日新聞社
https://www.asahi.com/articles/ASM6S656NM6SPOMB014.html