韓国が韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄したことについて、米国議会からも「無責任だ」などの批判が上がっている。

米国務省は「在韓米軍への脅威を高める恐れがある」として「深い懸念と失望」を訴えたが、これに加えて米国議会からもGSOMIA破棄を批判する声が出始めたのだ。

米議会下院外交委員会のエンゲル委員長は24日(現地時間)、同委員会のウェブサイトを通じて公表した声明の中で「地域の安全保障における脅威に対し、共同の理解を高めるため米国の同盟国間でやっと締結したGSOMIAについて、文在寅(ムン・ジェイン)大統領はこれを終了する決定を下した。この決定に対しては深く懸念している」との考えを示した。

エンゲル委員長はさらに「今回の(終了)決定は、韓国と日本が長い歴史問題を(安全保障問題から)切り離すことに失敗したことを示している」「韓国と日本だけではない地域全体に影響を及ぼす実質的な国家安保協力について、両国間で高まる葛藤によってこれを妨害するのは無責任だ」と強く批判した。

その上でエンゲル委員長は「北朝鮮による挑発的な弾道ミサイル発射に対応するため、韓米日が力を合わせるべき状況で下された韓国の決定は、地域の安全保障を害する」とまで断言した。

同じ下院外交委員会で共和党の幹事を務めるマッコール議員も22日、ツイッターで「GSOMIAを破棄するという韓国の決定により、韓日による情報共有の未来が疑わしくなったことに失望している」との考えを示した。

来韓中のジョセフ・ユン米国務省対北朝鮮特別代表も27日「米国政府は現在の状況(GSOMIA破棄)に非常に怒っているようだ」と指摘した。

とりわけエンゲル委員長とマッコール議員は先月末、韓国産業通商資源部(省に相当)の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長が日本による輸出規制措置の不当性を訴えるためワシントンを訪問した際、どちらも直接対応に当たった人物だった。

二人が相次いで韓国への失望を伝えたことで、韓日対立で中立を守ってきた米国政界の雰囲気が日本側に傾きつつあるとの懸念も出始めている。

ワシントンのあるシンクタンクの関係者は「GSOMIA破棄に対してはワシントンの政界や専門家集団の99パーセントが批判的だ」とした上で「韓日対立において韓国がワシントンの支持を得るのが難しくなった」とコメントした。

しかし韓国大統領府のある幹部はこの日行ったブリーフィングで「(GSOMIA終了は)韓米同盟とは別の韓日関係で検討された事案だ」「韓米間の連合体制などは堅く維持されている」と主張した。

一方で今月25−26日の2日間にわたり韓国軍が実施した独島防衛訓練について、米国務省が「韓国と日本の問題解決において生産的ではない」との考えを示したと日本のNHKが27日に報じた。

米国務省の広報担当者はNHKに対し「韓国と日本による最近の意見対立を考えれば、島(独島)における訓練の時期、またそのメッセージは今の問題解決において生産的ではない」と述べたという。

この広報担当者はさらに「米国政府は韓国と日本が対立を解消するため、誠実に話し合うことを強く促す」とも付け加えた。


2019/08/28 09:40
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