2019年9月2日、環球時報は海外メディアの報道を引用し、「ワシントンのパンダが中国に返還されるかもしれない」と伝えた。

英紙デイリー・テレグラフは、「中国のパンダと言えば同国と他国との友好の証しとみなされているが、米国民は米中貿易摩擦の影響で『パンダが中国に返還されるのではないか』と懸念している」と伝えた。

米首都ワシントンに位置する国立動物園では3頭のパンダが飼育されている。そのうちの2頭、メスの「美香(メイシャン)」とオスの「添添(ティエンティエン)」は2000年に中国四川省から同園へ貸し出された。数回の貸出期間延長が行われ、20年まで貸し出されることになっているという。

記事によると、残る1頭は15年に現地で生まれた「貝貝(ベイベイ)」で、先月4歳の誕生日を迎えた。両国の規定によると、米国で生まれたパンダは4歳になるまでに中国へ返還されることになっている。そのためベイベイは数カ月以内に米国を離れることになるという。同動物園には「パンダ効果」により毎年約200万人が来場していた。

米ニュースサイトのビジネスインサイダーは、今年初めにサンディエゴの動物園にいたパンダの貸出期間が延長されなかったことを伝えている。

ワシントンの動物園関係者によると、現時点でメイシャンとティエンティエンの貸出期間延長について中国側との協議は開始されていないという。また、同動物園の広報担当者は「パンダは科学研究という目的で貸し出されている。これまで大きな成果を上げてきており、両国は今後の研究目標を見据えた上で次にどのように進むのか考えなくてはいけない」と語り、「メイシャンの妊娠も、米国に残るかを決める重要な要素になる」と付け足したそうだ。

記事は、米国にはこの他アトランタとメンフィスにもパンダがいることを紹介。このうちメンフィスのパンダの貸出期間はあと4年残っており、動物園は「今われわれと中国との関係は良好だ」と語ったという。
Record china
2019年9月3日(火) 16時50分
https://www.recordchina.co.jp/b247229-s0-c10-d0145.html