「たまたま好きになった人が韓国人」

不安・期待・涙……。悲喜こもごもの日本のK-POPファンたち。

ドラマ『冬のソナタ』が牽引した2004年からの「第一次韓流ブーム」、少女時代・KARAなどが率いた2012年頃の「第二次韓流ブーム」に続き、2017年頃から今に至るまで続く韓国人気は「第三次韓流ブーム」ともいわれている。

北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院の金成玟(キム・ソンミン)准教授は、著書『K-POP 新感覚のメディア』で、2012年の第二次ブームと現在の第三次ブームのK-POPの構成要素の違いを「ソーシャルメディアを中心とするグローバルなファンダム(ファンコミュニティ)」が形成されたこと、と指摘したうえで、こう書いている。

「たんなる憧憬の対象でも、消費の対象でもなく、同じ時代を生きるものとしての過程と物語を共有するポップスター。それがK-POPが生み出した新しいアイドル像である」

ならばきっと、日韓関係という外交の断絶すらも「物語」に昇華して、アーティストとともに苦しみ、分かち合うことができてしまうのが、現在の「韓国ブーム」といえるのではないだろうか。

先述のBTSの日本のファンミーティング中止運動に関しても、手を取り合おう、と韓国ファンに呼びかける日本ファンの姿も、Twitterでは多く見られた。

「たまたま好きになった人が韓国人で、ここまで追うなんて思ってもいなかった。本国よりも恵まれてるのは分かってるよ。本国army、手を取り合おうよ。ライブやペンミに行けなくても7人が手を掴んでお辞儀をしている姿がとてつもなく大好き。#日本ペンミーティング継続 #일본펜미팅_계속」

(文・写真、西山里緒)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190906-00000005-binsiderl-int&;p=3
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