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県内外から85人が詰め掛けた現代韓国映画祭=佐賀市のシアター・シエマ


 佐賀女子短大現代韓国文化研究センター(長澤雅春センター長)が主催した「現代韓国映画祭」が9月29日、佐賀市松原のシアター・シエマで初めて開かれた。作品を提供した駐大阪大韓民国総領事館韓国文化院との共催で、文化交流を目的に昨年から計画。県内外から85人が来場し、韓国のヒット作品を堪能した。

 日韓関係が元徴用工訴訟問題などを巡って悪化する中での開催となった。長澤センター長は「政治間のことで質の高い作品を無駄にしたくない。市民に開かれた取り組みは、地元の教育機関の役割でもある」と話した。

 上映したのは、70歳の男性の恋から家族のつながりを描いた「チャンス商会〜初恋を探して〜」(2015年)と、日本の劇場では今回が初公開となった「辺山(ピョンサン)」(2018年)。

 上映後には長澤センター長と佐賀日韓交流会代表の韓希暻(ハン・ヒキョン)さんによる解説もあった。大ヒット作「シュリ」などで知られるカン・ジェギュ監督が米国の作品をリメークした「チャンス商会」について、2人は「見抜けないような伏線があり、謎解き的な部分がある。日本よりも高齢化と少子化が進んでいる韓国の社会問題も含んでいる」と分析した。

 進学先で韓国文化を学ぶ予定という伊万里市の高校3年生の石井小雪さんは「小学生の時に韓国に行ってから興味を持った。(映画は)感動的で面白かった。政治とは関係なく、どんどん文化交流の場は広がってほしい」と語った。
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