0001右大臣・大ちゃん之弼 ★ 転載あかん
2019/10/20(日) 17:33:44.74ID:CAP_USER2019年9月26日(木)から10月4日(金)までの9日間、長崎県の佐世保から関東南方に至る海域と空域で、海上自衛隊とアメリカ海軍、インド海軍による日米印共同訓練「マラバール2019」が実施されました。
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またオーストラリア空軍も2018年4月から2019年9月までの約1年半のあいだに5回、P-8哨戒機を日本に派遣して嘉手納飛行場を拠点とし、北朝鮮による、公海上で船舶を横付けして物資の取引を行う、いわゆる「瀬取り」を含めた違法な海上活動の監視を実施しており、P-8は日本にとって馴染みの深い航空機になりつつあります。
P-8Aと「MAD」をめぐる議論にメーカーの見解は?
アメリカ海軍やオーストラリア空軍などが採用したP-8Aは、潜水艦が発する磁気による磁場の乱れを探知する「MAD(磁気探知装置)」を備えていませんが、インド海軍が導入したP-8Iは、P-3C哨戒機や海上自衛隊のP-1哨戒機と同様、MADを尾部に装備しています。
日本では、MADを装備していないP-8Aは潜水艦の探知能力において、P-3CやP-1に比べ劣るのではないか、という見方もあります。そうした声を筆者(竹内 修:軍事ジャーナリスト)が、ボーイングでP-8担当のシニア・マネージャー兼グローバル・セールス・マーケティング担当を務めるスティーブ・トリップ氏に伝えたところ、氏は「MADの価値は依然として低下しておらず、哨戒機を運用する海軍や空軍がどのような対潜水艦作戦を構想しているかで、MADが必要であるか否かが決まります」と述べています。
さらに、水中で潜水艦の発する音波を受信して航空機に送信する潜水艦探知装置「ソノブイ」の進化などにより、「MADを装備していなくてもP-3Cと同様以上の対潜水艦作戦が遂行できると判断して、アメリカ海軍やオーストラリア海軍はP-8AにMADの装備を求めませんでした」としています。
P-1との最大の違いは運用思想か
P-8AはMADを装備していないだけではなく、最初から無人機との連携を想定して開発されている点もP-3CやP-1とは異なっています。
アメリカ海軍とオーストラリア海軍は、P-8Aとコンビを組む無人航空機として、ノースロップ・グラマンのMQ-4C「トライトン」を採用しています。両海軍は、有人哨戒機に比べて連続作戦時間が長い「トライトン」で洋上を監視し、「トライトン」が不審な目標を発見したらP-8Aが急行して対処するという運用方法を構想しています。
「トライトン」は日本も導入するRQ-4「グローバルホーク」の派生型で、外見もよく似ていますが、「グローバルホーク」が成層圏を長時間飛行して監視を行なう航空機であるのに対し、「トライトン」は低高度を飛行して洋上を監視する航空機であることから、機体構造が強化されているほか、センサーもAESAレーダーなど、洋上監視に最適化されたものが搭載されています。
また前述したトリップ氏は、P-8Aはボーイングが開発を進めている無人潜水艇「エコーボイジャー」との連携も検討されている、と述べています。「エコーボイジャー」は約1万2000kmの連続航行と約3000mまでの潜航が可能で、船体には様々なセンサーを搭載できます。アメリカ海軍はエコーボイジャーの採用を決めていませんが、採用されればP-8Aの潜水艦への対処能力はさらに向上すると考えられます。
P-8Aは海上自衛隊のP-1とは異なるコンセプトの哨戒機ですが、同盟国のアメリカと事実上の準同盟国であるオーストラリアに加え、近年、日本との防衛協力の強化が著しいインドとイギリスにも採用されており、海中を含めた海洋の自由を重んじる日本にとって、心強いパートナーとなる哨戒機であると筆者は思います。
竹内 修(軍事ジャーナリスト)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191020-00010000-norimono-bus_all
10/20(日) 6:03配信 記事元 乗りものニュース
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2014年の「ファンボロー国際エアショー」で展示された、アメリカ海軍のP-8A哨戒機(竹内 修撮影)。
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インド海軍が採用したP-8I哨戒機(画像:ボーイング)。
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アメリカ海軍とオーストラリア空軍が導入するMQ-4C「トライトン」(画像:アメリカ海軍)。
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2018年の「シンガポールエアショー」に参加したオーストラリア空軍のP-8A(竹内 修撮影)。
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日米印共同訓練「マラバール2019」にて。左からアメリカ海軍P-8A、海上自衛隊P-1、インド海軍P-8I(画像:海上自衛隊)。