【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、国会で2020年度(1〜12月)予算案に関する施政方針演説を行った。政府は歳出を今年度比9.3%増の513兆5000億ウォン(約47兆6300億円)、歳入を1.2%増の482兆ウォンとする20年度予算案を編成したとし、「来年度の予算案と税法改正案には、より活力ある経済のための『革新』、よりあたたかい社会のための『包容』、より正義のある国のための『公正』、より明るい未来のための『平和』という目標が盛り込まれている」と述べた。

文大統領は「今や政権の残り2年半を準備すべき時点にきた」とし、「革新的で包容的、公正、平和的な経済で『共に豊かに暮らす国』を築くことがわれわれの進むべき道だと信じている」と語った。

 来年は韓国経済に必要な革新の力をさらに引き上げるとしながら、第4次産業革命の中核となるデータ、ネットワーク、人工知能(AI)分野の予算を増やしたことを説明した。世界経済の成長鈍化に伴う輸出と投資の不振を打開するため、貿易金融を4兆ウォン以上拡大したことにも言及した。

 雇用については「回復傾向が続いている」とする一方で、まだ多くの努力が必要だと指摘。「お年寄りのための良い雇用をつくるため、より多くの財政資金を投入し、再来年に高校無償教育を完成させたい」と述べた。

 朝鮮半島情勢にも触れた。文大統領は「朝鮮半島は今、恒久的な平和に向かうための最後のヤマ場を迎えている。われわれは歴史の発展を信じ、平和のための対話努力を尽くす必要がある」と言葉に力を込めた。

 続けて、「いつの日か(南北が)統一されるとしても、列強の中で堂々たる主権国家になるには強い安全保障能力を備える必要がある」とし、20年度予算案に国防費として50兆ウォン以上を組み込んだと説明した。

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聯合ニュース 2019.10.22 11:34

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施政方針演説を行う文大統領=22日、ソウル(聯合ニュース)