カラフルでピカピカ。花や果物で覆われた馬や樹木の立体表現で、日本の国際芸術祭でも人気の韓国の現代美術家チェ・ジョンファ(58)が、新作・近作約30点による個展を東京で開催中だ。意外にも古色漂う表現も多い展示の根底にあるものは?

● ビビンバ美術館

 会場は、東京・表参道にあるファッション複合ビル「GYRE(ジャイル)」内のギャラリーだ。「今回は商品を扱う場、ということが自分には魅力的だった。私の作品も、商品で満たされているから」と話す。
 言葉通り、多くが既製品を集めた作品だ。ピカピカ光る樹脂製のボウルを塔状に重ねた、いつものチェ・ジョンファ流がある一方、古い枕やブイ(浮標)を重ねた作品や、百数十枚の古い洗濯板を壁に貼った表現もある。
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