長崎県対馬市が、同市の高校生を韓国に派遣し、国際的な漂着ごみ対策について現地の若者と意見交換する「日韓交流海ごみワークショップ」が、韓国・釜山市であった。参加者は、ごみポイ捨て禁止の啓発ポスターを共同制作するなどして、地球の環境保護に向けた課題について学んだ。ポスターは2月上旬、対馬市役所で展示される予定。
 同ワークショップは昨年に続き2回目。11〜13日、県立対馬高、上対馬高の生徒計28人が釜山で、現地の高校生・大学生の計22人と交流した。
 ワークショップでは、日韓の海ごみ専門家が講義。韓国海洋大のチェ・ギュチョン教授は「日本の海洋で見つかるごみの50%が韓国起源で、韓国の海ごみの74%は中国起源」として、漂着ごみ問題には国境がないことを指摘した。
 対馬で漂着ごみ問題に取り組む一般社団法人「対馬CAPPA」の岸良広大さんは「(日本の面積の4倍に相当する海ごみが密集している)北太平洋ごみベルトのプラスチックごみの約30%は日本のごみとの報告もある」と述べた。
 両国の参加者は、九つのグループに分かれ啓発ポスターを共同制作。微小なプラスチックごみが食物連鎖を通じ、人間にも悪影響を与える可能性について警鐘を鳴らす作品など計12点を完成させた。
 対馬高2年の島雄太陽さん(17)は「世界中に海ごみが広がっていることを知り、衝撃を受けた。韓国の高校生や大学生とポスター作りを通じてよく話し合うことができ、勉強になった」と話した。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200123-00000006-nagasaki-l42
1/23(木) 11:21配信 記事元 長崎新聞社