ソウル大医大のオ・ミョンドン教授〔中央臨床委員長、世界保健機関(WHO)感染病危険管理諮問委員〕は先月4日、
中央日報寄稿文(【時論】「第2のMERS予防」は文政府の100大国政課題だった)で
「今後2週間程度が過ぎれば地域社会への拡散と致死率をさらに正確に把握することができるだろう。
今から防疫の大きな絵を改めて描く必要がある」と勧告した。

オ教授の言葉通り、韓国の新型コロナウイルス感染症(新型肺炎)はその2週後、
大邱(テグ)で31番目の患者が出てきたことで完全に新たな局面に入った。オ教授は今の状況をどのように見ているだろうか。次は一問一答。

−−朴凌厚(パク・ヌンフ)福祉部長官が「新型コロナの拡散推移はやや停滞する様相」と述べた。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領も「新規感染者が先月28日に916人でピークをつけて8日248人へと傾向的に減少している」と話した。実際に減っているか。

「大邱は特殊な状況である可能性が高い。他の地域が減っているのか、私たちは分からない。全国を見ることができるデータがないといけない。
毎年冬になるとインフルエンザ標本医療機関(200カ所)の類似患者を調べて流行の変化を評価している。

疾病管理本部が先月15日にインフルエンザ監視網でコロナを監視すると発表したが、その後どうなったのか分からない。
選別診療所検査者の標本を作って流行程度を評価することができる。そのようなデータがない限り減っているとは言えない」

−−政府にそのようなことを建議したことはないか。

「大邱市・中央防疫対策本部・中央収拾対策本部実務会議に建議した。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)本部長が
インフルエンザ監視システムで調査すると話したが、まだデータが出てこない。すべてのことは厳密な根拠を持ってデータで説明しなければならない。
それがあれば論争する必要がない。それが出てこないのは疾病管理本部の水準で私の水準だ」

−−文大統領がコロナ新規感染者が減り安定段階に入れば防疫の模範事例と評価されるという。
朴長官も韓国の対応が模範事例であり世界標準になりえると話しているが。

「現在進行形なので、今評価するのは時期尚早だ。どこへ向かうか分からない。最終的にうまくやったという評価を受けるかもしれない。
流行が過ぎた後に評価するべきだ。中間評価する国をこれまで見たことがない。人口に対する犠牲者数、社会経済的損失程度を評価指標としなければならない。
防疫を一生懸命やって新天地信徒を突き止めた。前向きに評価できるかもしれないが、その過程で病院の準備がうまく進まず家で待機中の患者が多く死亡したが、これはどのように見るべきか」

−−国民とのコミュニケーションはうまくやっていると思うか。

「政策の目標は国民が正確に理解するようにすることだ。休校・在宅勤務勧告などの非常に大きな措置を下した。
経済的打撃が非常に大きい。ところがどうだろう。カフェに行けば人が少なくない。塾も営業している。
塾も営業している。所期の目的は達成したか。長官や首相が前に出てこのようなことを勧告するよりも大統領が言えばはるかに重大だと認識する。
大統領が出て強力なメッセージを出すべきだった。そのような部分が残念だ」

−−防疫網を敷き直すべきか。

「大邱以外の地域がどうなのか、データが出てこないので何も言えない」

−−いつまで続きそうか。

「呼吸器疾患の流行は3・4月に落ち着き、5〜7月になくなり、秋冬にまた始まる。新型コロナが秋に再び来ないと誰が言い切れるか。
地球は広い。中国さえなんとかすれば終わるだろうと思っていたが、イタリアなどにも広まっている。
ここが終わればアフリカに広がるかもしれない。南半球のオーストラリアもある」
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