|『嫌韓』、アクプル(悪質な書き込み)の文化的起源
|「彼らがアクプル(悪質な書き込み)をした時、我々はムプル(スルー)で対応しよう」

(写真)
https://newsimg.hankookilbo.com/2020/03/31/202003310715039563_3.jpg
▲ 日本のインターネット空間で韓国を攻撃するアクプル(悪質な書き込み)が増えているが、同じように対応するより、むしろ対応しない、いわゆる『ムプル(スルー)』戦略が我々のレベルを高める方法でかもしれない。 (イラスト=キム・イルヨン)
_______________________________________________________

■ 日本のインターネットで、悪口の定番素材となる韓国

日本のインターネットで『韓国』は悪口の素材である。韓国政府の先制的なコロナ防疫が世界的に注目されている際、日本ではピンポイントで「韓国のように過度な診断は医療崩壊を煽る」という主張が多数だった。日本のマスメディアが歪曲した情報を広めた側面もあり、拡大する『嫌韓』談話にも影響を及ぼしたのだろうが、悪口の論理的根拠を見出そうと努力した痕跡も見える。例えば、「日本の死者数が韓国より少ないのは、防疫が成功している証拠だ」という意見がSNSでしばらくの間支持されていた。

インターネットに投稿されるこのようなコメントの一つ一つに、是非を問うような趣味はない。それよりも筆者に気になるのことは、日本でなぜ、事あるごとに『韓国』が素材になるのかという点である。韓日間で解決されない歴史問題や、もつれた外交事案などが日本でも『ホットイシュー』であることは間違いない。Kパプ(K-POP)や韓国飲食(韓国料理)など、日本の若者が最近、韓国関連のテーマに関心が高いのも事実である。しかし不思議なことに、あえて隣国に言及する必要がない事案でも、否定的なニュアンスのコメントに突然『韓国』が登場する事例が少なくない。韓国関連のニュースにアクプル(悪質な書き込み)が押し寄せるのは基本である。

実は韓国のインターネットでも、日本関連のニュースに対しては良い言葉はあまり出ない。日本政府の消極的な防疫対策を懸念するニュースに対し、「東京では間もなくコロナによる地獄の門が開かれるだろう」という不吉な悪口が寄せられる。「オリンピックの延期で経済が完全に滅んぶだろう」という、呪いじみた予測のようなコメントも少なくない。

このように、お互いに対するコメントが山積みになっている背景には、悪化の一路を辿る韓日関係があるからだろう。政治、経済、文化など、ギクシャクしてない分野がないと言わんばかりに、両国の交流は低迷し、お互いに対する好感度も冷え切っている。だからと言って直接的な関連がない事案にまで、あえて隣国を強引に出して毒舌を吐く心理は何なのか。韓国と日本のインターネット文化を観察し続けた筆者の目には、このような世相が単なる非好感を越えて、非理性的な『執着』のように見えたりする。

ソース:韓国日報(韓国語)
https://www.hankookilbo.com/News/Read/202003310715039563

>>2につづく