2020年5月10日、韓国・マネートゥデイは「韓国の新型コロナウイルス感染への対応を称賛していた外国メディアが、梨泰院のクラブで起きた集団感染をめぐって問題を提起している」と伝えた。

記事によると、米ロイター通信は8日、韓国の複数のメディアが関連記事で「ゲイクラブ」との表現を使ったことについて「性的少数者(LGBT)に対する差別につながる」と指摘した。

また「韓国メディアは後にゲイという単語を修正したが謝罪はなかった」「韓国のネット上では『梨泰院コロナ』『ゲイ』が人気検索ワードにランクインした」などと説明。

その上で「韓国では同性愛者に対する差別があり、一部は嫌悪犯罪に苦しんでいる」とし、こうした問題により(新型コロナウイルス感染)検査の必要な人たちが検査を避ける可能性があるとの懸念を指摘したという。

英紙ガーディアンも同日、「韓国ではLGBTへの差別があり、彼らは家族にもその事実を隠している」と報じた。また「韓国の新型コロナウイルス感染の検査能力や感染者の行動追跡は称賛されたが、プライバシー侵害への懸念がある」と指摘。

韓国の人権団体の話として「感染者の年齢、性別、行動、職業などの公開はウイルス予防の助けにならないだけでなく、プライバシーを侵害し、強制的にカミングアウトさせる深刻な人権侵害だ」と伝えたという。

その他、米AP通信は「新型コロナウイルス感染にうまく対応してきた韓国さえも経済再開とウイルス遮断の間でバランスを取ることに苦戦している」と指摘したという。

この記事に韓国のネットユーザーからは

「ゲイだからではなく、この時期にクラブに行き、症状があるのにあちこち歩き回ったから批判されているんだ」
「LGBTを差別するなと言うなら、他の人たちの権利も尊重するべき。私はゲイをゲイと呼ぶこともできないの?」
「外国メディアの指摘は間違っていないけど、人種差別が問題となっている国が他国のLGBTの人権問題を指摘するのは厚かましい」

などと反発する声が数多く上がっている。また

「なぜ政府は真っ先に居酒屋やクラブを再開させた?。最後でもよかったのでは?」
「今回の集団感染は完全に政府の失策だ。最低でもナイトクラブはワクチンが出るまで営業させてはならなかった」

との声も。

一方で「わざわざゲイクラブと報じる必要はなかった。伝染病の拡散防止と全く関係ないから」と指摘する声も見られた。


2020年5月11日(月) 14時30分
https://www.recordchina.co.jp/b803515-s0-c30-d0058.html