「ベトナム参戦後…生を語る」 イ・ジェガプ写真記録展、6日まで

 「ベトナム参戦」後の生きざまをさまざまな視角から観察する異色の写真展が、釜山市庁(釜山市蓮堤区)2階の第1展示場で開かれている。

 今月1日から6日まで開かれている「ベトナム戦争参戦後の生を語る2−イ・ジェガプ写真記録展」。この写真展は、ベトナム戦争からの撤収直前に戦死した猛虎部隊の情報通訳将校の妻、キム・スンヨンさん(84)、青竜部隊の小隊長を2年務めたチョン・ヨンミンさん(78)、猛虎部隊の小隊長として参戦したノ・ジョウォンさん(77)、1年間の参戦後に無神論者となった父に対する悔恨を抱える息子、ヤン・ジミンさん(47)など8人が生きてきた「ベトナム戦争後」の生きざまを収めた作品を展示している。

 生きて戻ってきたが夜になると夢遊病者のように発作が起き、昼間は怖くて道も歩けなかったり、影島橋を渡るとき「そのまま落ちるのではないか」という不安のせいで車を止めなければならなかったりする症状…。こうした「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」に襲われながらも一生懸命生きて教職生活を終えたり、いまだに生活苦が解決せずベトナムの戦線より「生計戦線」の方が恐ろしかったりする、至難の人生の内幕が展示写真の中に収められた。

 写真家のイ・ジェガプ氏は「ベトナムにある『韓国軍憎悪碑』と『韓国のベトナム参戦記念碑』のように、両極端の事実の中でそれぞれ傷を抱え込んで生きている人々の痛みを慰撫(いぶ)しつつ、和解と癒やしの端緒を整えてみようという趣旨で進めた展示会」と語った。イ氏のベトナム戦争写真展は、昨年10月の「ベトナム参戦後の生について語る」に続き今回で2回目。

朴柱栄(パク・チュヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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