中国の外交政策を総括する楊潔チ・中国共産党外交担当政治局委員が早ければ来週にも韓国にやって来ることが13日までにわかった。来韓が実現すれば、2018年7月の非公式の訪問以来2年ぶりとなる。

 コロナ事態がまだ沈静化していない状況で、楊委員の来韓が急きょ進められていることについて、外交関係者の間からは「米中対立が激しくなる中、友軍の確保が何としても必要な中国の状況が反映されたもの」との分析が出ている。とりわけコロナ事態後、楊委員の外遊はハワイで米国のポンペオ国務長官と緊急の交渉を行ったことが唯一だ。楊委員は今年2月に予定されていた日本訪問計画も無期限延期している。

 その楊委員が異例にも韓国をピンポイントで訪問する背景には、先日妥結した韓米ミサイル指針改正などと関連して、韓国側に抗議のメッセージを伝える意図があるとの見方が語られている。今回のミサイル交渉を担当した青瓦台(韓国大統領府)の金鉉宗(キム・ヒョンジョン)国家安保室第2次長は先日、KBS9時ニュースに出演した際「中国は偵察衛星を低軌道だけで数十機保有している」「(中国など)他国が(ミサイル指針、原子力潜水艦などについて)韓国の内政に干渉する理由は一つもないと考える」と述べた。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領も先月29日「完全なミサイル守権の確保に向け、引き続き努力を重ねていこう」と述べ、現在800キロに縛られている弾道ミサイルの射程距離制限を解除させたい意向を明らかにした。ある外交筋は「来韓日程をめぐって両国の政府は今、最後の調整を行っている」と伝えた上で「楊委員が来韓すれば、青瓦台を表敬訪問して文大統領に会い、徐薫(ソ・フン)青瓦台国家安保室長、朴智元(パク・チウォン)国家情報院長など、最近陣容を整えた外交安保政策担当者らとも会談し、懸案について意見を交換するだろう」と予想した。

 楊委員はさらに、今年上半期に推進されたものの、コロナの感染拡大や中国情勢の不安定化などで延期された習近平・中国国家主席の来韓についても言及しそうだ。韓国政府は習主席の来韓について、中国によるTHAAD(米国の終末高高度防衛ミサイル)報復措置の解決、南北関係改善などの足台にするため特に力を入れている。

 楊委員は今回の来韓を通じ、米中の対立が続く今の状況と関連して、米国の同盟国である韓国を中国側に引き入れるための作業を行うとの見方も出ている。今回の来韓は、先日米国が保健福祉省のアレックス・アザー長官を台湾に派遣し、これに中国が激しく反発する中で進められている。1979年に米国が中国と外交関係を樹立するため台湾と断交して以来、アザー長官は台湾を訪問した米政府関係者の中では最高位となる。アザー長官は今月10日、台湾の蔡英文総統との会談で「台湾に対するトランプ大統領の強い支持と友情のメッセージを伝える」と述べた。米国が中国にとって最も神経質な「一つの中国」問題に手をつけた状況で、米中対立を総括する楊委員が米国の同盟国である韓国を訪問することになる。コロナ事態以降、中国の高位級による来韓はこれがはじめてとなる。中国高官が韓国を訪問するのは、昨年12月の王毅外交部長の来韓が最後だ。

 楊委員が今回の来韓で韓国政府高官らに会い、ファーウェイ、TikTok、香港国家保安法など米中が対立する問題と関連して韓国政府に対し「積極的な支持」を公開の席で求めてくるとの見方も出ている。楊委員は今月7日にも長文の文書を通じ「中国の政治制度を非難し、中国共産党と中国人との関係を仲たがいさせる計略は、必ず失敗するだろう」として米国を強く批判した。

(続く)

ノ・ソクチョ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2020/08/14 08:30

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