【ワシントン時事】米共和党大会3日目の26日、中国の盲目の人権活動家、陳光誠氏が演説し、「中国共産党は人類の敵だ。国民を弾圧し、世界の幸福を脅かしている」と中国批判を展開した。トランプ大統領は「中国たたき」を再選戦略のカギと見なしており、党大会を通じて登壇者は政権の対中強硬姿勢をアピール。大統領選の民主党候補バイデン前副大統領を「中国に弱腰」と攻撃する場面も繰り返された。

 強制中絶問題の告発で実刑判決を受け、出所後も軟禁状態にあった陳氏は2012年4月、山東省の自宅から脱出。北京の米大使館に保護され、渡米が認められた。演説では「不公正と戦うために立ち上がるのは容易でないが、トランプ氏はその戦いを指揮する勇気を持っている」と述べ、支持を呼び掛けた。陳氏の起用で、トランプ氏は中国の人権問題への関心が薄いとの批判を払拭(ふっしょく)する狙いもありそうだ。

 党大会では、初日に登場したヘイリー前国連大使が「バイデン氏は中国共産党に対しておあつらえ向きだったが、トランプ氏は厳しい姿勢で臨んでいる」と強調。ペンス副大統領も3日目の演説で、トランプ氏は自由で公正な貿易のために中国に立ち向かったと訴え、関税撤回を望むバイデン氏は「共産中国のチアリーダー」だと非難した。

 さらにトランプ政権は26日、中国による南シナ海の軍事拠点化に関わった中国人のビザ(査証)制限と、中国企業24社に対する禁輸措置を発表。党大会に合わせて中国への強硬姿勢を強調する形となった。

 一方、先週の民主党大会では、事実上の選挙公約となる政策綱領で「世界中の友好国や同盟国を結集し、中国などによる国際規範を弱体化する試みを押し返す」などと訴えたことを除けば、中国への言及がほとんどなかった。民主党は中国に対抗姿勢を示す一方、気候変動などでの協調も重視しており、ワシントン・ポスト紙のコラムニストは「バイデン陣営は中国政策の扱いに苦慮しているのは明白だ」と指摘した。

時事ドットコム 2020年08月27日20時33分
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020082700704&;g=int

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米共和党大会3日目の26日、ワシントンで演説する中国の人権活動家、陳光誠氏(AFP時事)

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