米国のトランプ大統領が、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)など戦略兵器を数多く公開した北朝鮮労働党創建75周年の軍事パレードに失望と怒りを示したという。

 米国のインターネットメディア「VOX」で外交・安全保障分野を取材するアレックス・ウォード記者は11日(現地時間)、ツイッターで情報筋の話として「トランプが、新たなICBMの公開された北朝鮮のミサイルパレードに強い怒りを示した」と伝えた。ウォード記者は「トランプは複数のホワイトハウス官吏に対し、金正恩(キム・ジョンウン)へのかなりの失望をあらわにした」とも明らかにした。

 これに先立ち北朝鮮の金正恩国務委員長は今月10日、労働党創建75周年の演説で、米国を直接批判も脅迫もしなかった。しかし演説直後に行われた軍事パレードでは、新型のICBMと共に新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星4A型」など、米国を狙った戦略兵器を次々と公開した。新型ICBMの場合、弾頭を2−3個搭載できる多弾頭型で、ワシントンやニューヨークなど複数の都市を同時に攻撃できる能力を持っていると分析されている。

 そのため米国では今回の軍事パレードをきっかけに、トランプ大統領の対北朝鮮外交失敗を指摘する声が高まっている。トランプ大統領は金正恩氏との個人的な関係を前面に出し、2回にわたる首脳会談を実現させた上に、これを自らの外交面における治績と主張しているが、実際は北朝鮮の核・ミサイルの高度化を阻止できなかったからだ。ワシントンのある外交筋は「北朝鮮の非核化を断言していたトランプ大統領が、高度化した北朝鮮の核・ミサイルに不意打ちを食らった状況だ」と説明した。トランプ大統領とホワイトハウスは今回の軍事パレードについて公式のコメントを発表していない。

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キム・ウンジュン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版  記事入力 : 2020/10/13 13:00
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