日本航空傘下の格安航空会社(LCC)「ジップエア トーキョー」は16日、新型コロナウイルスの影響で延期していた成田―ソウル線の旅客便運航を始めた。2018年の設立以来、同社が乗客を運ぶのは初。

 機体は午前9時25分頃、就航を祝う放水車の水を浴び、社員約30人に見送られながら成田空港を飛び立った。一時帰国で利用する韓国籍の女性(27)は「新しくスタートする航空会社の最初の飛行機に乗れるのは感激」と話していた。

 初便の乗客は2人。運航は週2往復で、25日からは週3往復にする予定だ。韓国との間で8日からビジネス関係者らの往来が再開されたこともあり、一定の需要が見込めると判断した。

 同社は準備期間を経て当初、5月にバンコク線、7月にソウル線の旅客便就航を計画していたが、感染拡大に伴う入国制限などを受け、両線を貨物便として運航。客室乗務員(CA)が機内食提供などの訓練を重ね、旅客便就航に備えてきた。

 出発前の式典で西田真吾社長は「旅客便の就航まで第4コーナーを回ったところで困難に直面したが、社員とともに乗り越えることができた」と述べた。

讀賣新聞 2020/10/16 11:51
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20201016-OYT1T50106/