米大統領選の投開票(11月3日)が近づくなか、自由主義と共産主義が対峙(たいじ)する最前線、台湾海峡が緊迫している。中国軍機は9月以降、台湾の防空識別圏に頻繁に侵入しており、中国の習近平国家主席は「全身全霊で戦争に備えよ」と軍に指示した。新型コロナウイルスで世界が苦しむなか、「戦争」に言及するとは信じがたい。米海軍は14日、ミサイル駆逐艦を台湾海峡に派遣して、中国を牽制(けんせい)した。

 「『自由で開かれたインド太平洋』への米国の関与を示す」「米海軍は国際法で許されたあらゆる場所で飛行し、航行し、作戦行動を実施する」

 米太平洋艦隊報道官は14日、駆逐艦「バリー」が台湾海峡を同日通過したことを発表したうえで、その意義を語った。同艦は、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦で、イージスシステムを搭載し、対艦、対空、対潜などさまざまな任務を遂行可能だ。

 台湾海峡では9月以降、中国の軍事的挑発行為が続いている。

 台湾国防部は16日、中国のY8対潜哨戒機1機が15日夜に台湾の防空識別圏に入ったと発表した。中国軍機の侵入は6日連続で、中国軍が台湾周辺で活動を活発化させた9月16日以降では、18回目となる。

習主席は今月13日、広東省の海軍陸戦隊(海兵隊)の部隊を視察し、「全身全霊で戦争に備え、高いレベルの警戒態勢を維持しなければならない」と指示した。新華社が伝えた。陸戦隊は上陸作戦に投入される部隊で、台湾や沖縄県・尖閣諸島への作戦を念頭に置いた部隊とみられる。

 中国は新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こしながら、軍事的覇権拡大を着々と進めている。

 これに対し、米国中心の自由主義陣営は引かない構えだ。

 日本と米国、オーストラリア、インドは6日、東京で「4カ国外相会談」を開催。4カ国は「自由で開かれたインド太平洋」戦略で一致した。

 さらに、米海軍と海上自衛隊は12日、南シナ海で日米共同訓練を実施した。海自はヘリコプター搭載護衛艦「かが」と、護衛艦「いかづち」、米海軍からはイージス駆逐艦「ジョン・S・マケイン」と、補給艦「ティピカヌー」が参加した。

夕刊フジ公式サイト 2020.10.16
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201016/for2010160003-n1.html

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