韓国人は孤立することを極度に恐れる。だから、職場では嫌いな人間を孤立させようと「離間の術(=イガンジル)」を駆使する。その代表的な手口が「告げ口」だ。

政権も同様だ。国際社会で日本を孤立させようと、離間の術を使う。孤立したくないから、節操もなく「強い方に付こう」とコウモリ外交を展開する。米国にすっかり、その魂胆を見破られ、露骨な「コリア・パッシング」に遭っている。それでも、中国の顔色をうかがいながら、コウモリを続ける醜態をさらしている。

その韓国が今、予想しなかった「孤立」に直面して、もがき始めた。

日本政府が計画する東京電力福島第1原発で保管されている「処理水」の海洋放出を、韓国が先頭に立って阻止して、日本を痛めつけてやろう−。そう算段していたのだが、改めて周囲を見たら、「アレ? 反対しているのは、世界で韓国だけだ」と、ようやく気が付いたのだ。

しかし、もう手遅れだ。政権・与党・マスコミが一体となって煽ってきた「福島原発の“汚染水”の危険」は、すでに「国民の絶対常識」になっている。

韓国政府は週明けの国会審議の中で、「実は中国も海洋放出をしている」と述べた。そして、事実上の国営通信社である聯合ニュースは26日、「汚染水の海洋放出、公式反対は韓国のみ」という見出しの記事を配信した。

「突っ走ると孤立するぞ」というわけだが、もはや、その程度の警告では「国民の絶対常識」を突き崩せない。

「国民の絶対常識」を突き崩す唯一の方途は、「実は韓国も、日本が海洋放出を予定している処理水よりも、ずっと高濃度の汚染水を長年にわたり海洋放出してきました」と正直に語ることだ。

が、そんなことをしたら、国民は「文在寅政権はわれわれをダマしていたのか!」と、いきり立つ。だから、韓国の政権は「世界は悪い子ばかり。韓国だけが良い子。新たに悪い子になろうとしている日本には厳重抗議しなければならない」といった論法で逃げるしかないだろう。

反日マスコミも「ヤバイ」と自覚しているようだ。

中央日報が24日、「福島処理水のトリチウムの量は心配する水準でない」「韓国人は、この問題を科学的な根拠に基づき対応すべきだ」とする米人科学コラムニストの論説を掲載したのは、その表れかもしれない。

しかし、中央日報は同じ日、「福島原発の汚染水放流方針を撤回すべき」との社説を掲げた。

分かってはいるけど、いまさら「日本の海洋放出は問題なし」とは絶対に言えないというところなのだろうか。

韓国は「IT大国」と自称しているが、ネットを使って事実関係をしっかり見定めようとする国民は少ないようだ。ネットで自分の「思考」と言うよりは、「嗜好」に合う情報を見付けるや、その拡散に精を出す国民が多い。

だから、情報機関の心理戦部門(ネット工作要員)は活動が楽だ。ネットの上での「国民大多数の声」はすぐに形成され、「国民の絶対常識」が成立する。が、それは火をつけた心理戦部門もコントロールできない存在になる。

引くに引けなくなった慰安婦問題が良い例だが、この国の政権は決して過ちを認めず、反省することも知らない。だから、さらなるウソを吐き続け、国民をダマすのだ。日本が海洋放出に踏み切るとき、韓国の政権が何というか、これは見ものだ。


2020.10.28
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201028/for2010280011-n1.html
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https://www.zakzak.co.jp/soc/news/201028/for2010280011-n3.html