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米国の国務長官と国防長官が先週来韓した際、慶尚北道星州の在韓米軍THAAD(高高度防衛ミサイル)基地における兵士たちの生活環境の問題を巡って韓国政府に強く抗議していたことが分かった。

その際には「同盟国として容認できない事態だ」という趣旨の発言もあったという。

基地の兵士たちが安定して常駐するために必要な工事さえTHAAD配備に反対する団体の妨害によって数年にわたり進展していない。これらの問題を巡って米国から同盟国として根本的な疑問の声が出る状況に至ったのだ。

複数の外交筋と国防筋が25日に伝えたところによると、米国のオースチン国防長官は今月17−18日に行われた韓国国防部(省に相当)の徐旭(ソ・ウク)長官との会談、さらに外交・国防長官会議(2プラス2会議)においても「THAAD基地を今のような状態で引き続き放置するのか」と指摘し「必ず改善しなければならない」とくぎを刺したという。

軍事的に微妙なTHAADの性能向上とは関係なく、兵士たちの基本的な生活に必要な物資の搬入や工事さえできない現状に不満を示したのだ。

国防部のある関係者によると、THAAD基地における生活環境の問題だけでなく、京畿道抱川のロドリゲス射撃場、慶尚北道浦項のスソン射撃場などの訓練に支障が生じていることについてもオースチン長官は徐長官に対し「訓練環境を保証すべきだ」という趣旨の要求を行ったという。

2017年4月に初めてTHAADが配備された当時から、星州基地に常駐する韓国軍と米軍の兵士ら400人以上は今もかつての古いゴルフ場クラブハウスやコンテナで生活している。

環境を改善するための工事に必要な資材や装備の搬入はTHAADに反対する団体と一部住民の抗議行動によって妨害されているが、政府は事実上この現状を放置している。

ひどい場合は食料の搬入も十分に行われないため、兵士たちは戦闘用の非常食で食事をするケースもあるという。

自国の兵士たちが同盟国を守るために働いているにもかかわらず、現地でまともな待遇が受けられず、韓国政府もこれを積極的に改善する気配がないことに対し、米軍当局は強い不満を抱いているのだ。

上記の韓国軍関係者は「兵士たちの生活環境を改善し、地域住民と共生できるさまざまな方策を検討している」とコメントした。


2021/03/26 15:01
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