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 中国で飼育されるニワトリやガチョウ(2014年2月20日撮影、資料写真)。(c)MARK RALSTON / AFP

【6月1日 AFP】中国は1日、鳥インフルエンザウイルスH10N3型のヒトへの感染が、世界で初めて確認されたと発表した。ただし、ヒトからヒトへの感染が拡大するリスクは低いとしている。

 国家衛生健康委員会(NHC)は、東部江蘇(Jiangsu)省鎮江(Zhenjiang)市在住の男性(41)が感染したと発表した。

 男性は4月28日に発熱のため入院したが、1か月後になってH10N3型への感染が確認された。容体は安定しており、濃厚接触者からも「異常」は報告されていないという。

 NHCによると、H10N3型は低病原性の鳥インフルエンザウイルスで、死や重症化の可能性は低く、ヒトへの感染例は世界初。「大規模な感染拡大のリスクは極めて低い」とみている。

 中国では鳥インフルエンザウイルスの複数の型が動物から検出されているが、ヒトにおける大規模感染はまれ。2016年末から17年にかけて発生したH7N9型の流行が最後となっている。

 国連食糧農業機関(FAO)によると、2013年以降のH7N9型感染者は1668人で、うち616人が死亡した。(c)AFP

2021年6月1日 19:27
https://www.afpbb.com/articles/-/3349572