(東京中央社)国家人権博物館(新北市)などによる特別展「私たちのくらしと人権」が、東京・台北駐日経済文化代表処台湾文化センターで行われている。人権の意味や台湾における人権実現の歴史、現代の国際社会が直面する人権問題について紹介し、理解を促す。

人権博物館が海外で特別展を行うのは初めて。同センターや日本台湾修学旅行支援研究者ネットワーク(SNET台湾)と共同で開催した。権威主義による統治から民主化への過程を振り返るほか、白色テロで犠牲になった高一生(ウォグ・ヤタウユガナ)や王耀勳らが日本語で書いた遺書を展示する。蔡焜霖など白色テロ被害者のインタビュー映像も上映する。

国際民主主義デーの15日には開幕式が行われ、謝長廷(しゃちょうてい)駐日代表(大使に相当)は、台湾の人権や民主主義のために尽力した日本人をはじめとする海外の人々に感謝を示した。また、人権と自由は空から降ってくるものではなく、独裁・専制政治は自然に無くなるものではないとした上で、つらい闘争を経てようやく勝ち取れるものだと述べ、民主化運動に携わった自身の経験を振り返った。

同センターは、台湾とアジアの国々が民主主義と自由を求めた歴史と現状を日本の人に伝えるとともに、暮らしの中の人権問題について考えてもらいたいとしている。11月15日まで。

(楊明珠/編集:齊藤啓介)

中央社フォーカス台湾 2021/09/16 14:00
https://japan.cna.com.tw/news/asoc/202109160002.aspx