今月25日、最大野党の中国国民党主席(党代表)選挙が迫る台湾で「紅統(赤化統一)」論争が熱い。論争の主人公は孫文学校総長の張亜中氏(67)だ。

張氏は今月4日の第1回テレビ討論会で「党・国・両岸を救う(救党・救国・救両岸)」とし、中国との平和統一論を持ち出した。「党主席に当選したら、北京と交渉して全体党員投票で通過すれば『平和備忘録(MOU)』を次期総統選に活用する」としながらだ。また「国民党が2024年大統領選挙で勝利して台湾の平和を守らなければならない」とし「党主席に当選すれば北京と交渉して中国に判事処(事務室)を設立、台湾企業家や学生、家族の面倒を見る」と提案した。

退役軍人が主軸の国民党内最大派閥「黄復興党部」8万人余りがまず支持を表明した。香港明報は23日、「張氏が『台湾版トランプ』に急浮上した」と報じた。

89万の党員のうち投票権を有する37万人が参加する今回の国民党主席選には張氏を含めて現職40代の江啓臣氏(49)と前職の朱立倫氏(60)、そして彰化県長の卓伯源氏(56)ら4人が出馬している。13日、台湾ニュース専門放送TVBSの世論調査によると、張氏が30.6%で、朱氏27.5%と江氏12.8%をおさえた。だが張氏の主張は台湾の一般国民の反中世論とはかけ離れていて国民党指導部は「張亜中シンドローム」を歓迎できない雰囲気だ。

張氏は台湾政治対外交学科で修士と政治学博士を、ドイツ・ハンブルク大学で哲学博士を取得した。台湾大学政治学科の教授を経て2020年総統選の党内選に出馬したが、予選で脱落した。

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版 2021.09.24 16:10
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孫文学校総長の張亜中氏。[フェイスブック キャプチャー]