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 首相就任から4日後の8日、岸田文雄は中国の習近平(シーチンピン)国家主席と電話で言葉を交わした。米豪ロに続く4カ国目の首脳協議だった。

 尖閣諸島、香港、新疆ウイグルといった領土・人権問題を提起した一方で、「国交正常化50周年にあたる来年を契機に、建設的かつ安定的な日中関係をともに構築していかなければならない」と強調した。

 外相の在任期間は吉田茂元首相に次いで戦後歴代2位、首相兼任を除けば、歴代1位の4年7カ月。その間、日中関係の「浮き・沈み」を肌で感じてきた。周囲には「中国との関係をどうコントロールしていくかは、日本外交にとって死活的に重要だ」と語る。

 安倍晋三内閣での外相就任間もない2013年1月には、尖閣諸島近くで中国軍艦が海上自衛隊護衛艦に、射撃用の火器管制レーダーを照射。12月には安倍が靖国神社を参拝し、両国関係は完全に冷え込み、首脳会談はおろか、外相会談も開けない状態が続いた。

冷え込む日中、こぎつけた外相会談 王毅は握手の手元を隠した

 岸田は14年8月のミャンマ…

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朝日新聞デジタル 2021年10月18日 18時00分
https://www.asahi.com/articles/ASPBL4TG2PBJULZU001.html