12/20(月) 7:02配信 現代ビジネス

今更になって…

 韓国政府が、環太平洋経済連携協定(TPP)加盟申請の国内手続きを進めると発表した。

 韓国がTPP加盟を目指し始めた背景には、世界の貿易市場で孤立しかねない状況に追い込まれたことだろう。

 9月に中国がTPP加盟を正式に申請した。

 経済成長のけん引役としての輸出を中心に中国への依存度が高まる韓国は、TPP加盟申請を目指すことによって中国の後を追いかけざるを得ない状況になったとみられる。

 2017年1月、米国のトランプ前政権がTPPからの離脱を表明した。

 それによって、TPPは米国を中心とする対中包囲網との意味合いが雲散霧消した。

 そこに、中国共産党政権は加盟を申請した。

 その結果、シンガポールやマレーシアなどが歓迎の意を表明した。

 今後の展開を考えると、韓国国内では市場の自由化への警戒感から労働組合などがTPP加盟に反対し、世論にあつれきが生じる可能性はある。

 それ以上に注目しなければならないのは、TPP加盟を申請した中国と、対中関係強化のために加盟を目指す韓国の主張が相乗効果を発揮して、既存のTPP加盟国内に一段と対中関係を重視する考えが増える展開だ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3623ddf2a0c8bc40299f0e9a0a10321ef65bde03