【ソウル=溝田拓士】来年3月の韓国大統領選に保守系最大野党「国民の力」候補として出馬する 尹錫悦ユンソクヨル 前検事総長(61)の妻キム・ゴンヒさんが26日、記者会見を開き、過去の経歴詐称疑惑を認めた。「公正」を掲げる尹氏の選挙戦への影響が注目される。

 韓国メディアによると、キムさんは結婚前の2007年、大学教員採用に志願する際、履歴書の受賞歴を偽ったと非難されていた。キムさんは、「あまりに恥ずかしいことだった」などと謝罪した。

 尹氏は検事総長時代、 文在寅ムンジェイン 政権で法相を務めたチョ・グク氏の娘が虚偽の経歴書で大学に不正入学した疑惑を捜査した。与党「共に民主党」側は、キムさんに同様の疑惑が出たことから、「尹氏は出馬の名分が消えた」などと非難してきた。

 韓国大統領選では、与党候補の 李在明イジェミョン 前京畿道知事(57)にも今月中旬、息子の違法賭博疑惑が浮上したが、李氏はすぐに謝罪した。一方で尹氏は、疑惑発覚後も妻を擁護し続けた。

 世論調査会社4社が23日に発表した合同調査結果では、李氏の支持率は2週前から3ポイント減の35%だったが、尹氏の支持率は7ポイント減の29%だった。

讀賣新聞 2021/12/27 06:50
https://www.yomiuri.co.jp/world/20211226-OYT1T50111/