【ソウル聯合ニュース】来年3月の韓国大統領選の革新系与党「共に民主党」候補、李在明(イ・ジェミョン)前京畿道知事は27日、党本部で相星孝一・駐韓日本大使と面会した。李氏は両国関係について、「両国の政治的な判断は異なり得るし、そのため国家間の関係も現実的に時折揺らぐこともあると思う」として、「基本的に相互関係という事実を認め、未来志向で協力していくことが望ましい」との認識を示した。

 また、「国と国の関係は永続的で、政権と政権の関係は流動的」とし、「韓国と日本の関係は多層的になっていると思う」とも強調した。

 李氏が駐韓日本大使と面会するのは初めて。

 李氏は「『大望』(原題は『徳川家康』)という歴史小説を2〜3年間にわたって読んだ。その後、日本文化を理解するようになった」と紹介。また、川端康成の小説「雪国」にも言及。「最初の一文が印象的だった」としたうえで「やはり文化交流や相互訪問交流が実に重要だと思った」と述べた。

 同席した金峻亨(キム・ジュンヒョン)前国立外交院長はその後非公開となった面会で、李氏が岸田文雄首相との面会を提案したと記者団に明らかにした。金氏は「岸田首相と可能な限り早く、虚心坦懐(たんかい)に、条件なく会えるよう要請した」として、「(相星)大使も報告書を送り、その意思を伝えると約束した」と伝えた。面会の時期について、大統領選で当選した後を意味するかとの質問には「(李氏は)時期を特定しなかったが、私の考えではそのようだ」と答えた。

 また、「(李氏は)韓日関係が厳しいと双方が損をする。国際関係は一方的ではないため、お互いが得をする方向に進むべきだと強調した」として、「現政権の任期が残り少ないが、最後まで韓日関係の改善のため努力していると話した」と述べた。

 そのうえで、「(相星)大使も両国が未来志向へ進むべきだという話に同意した」とし、「徴用工問題に関しては追って意見を交わすことにした。具体的な事案については(意見交換が)なかった」と述べた。東京電力福島第1原子力発電所の処理済み汚染水の海洋放出問題に関する言及もなかったという。

聯合ニュース 2021.12.27 15:19
https://m-jp.yna.co.kr/view/AJP20211227002100882?section=japan-relationship/index