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 北朝鮮の工作員が二〇一二〜一三年にかけ、韓国軍の装備情報など国家機密を提供させていた韓国の実業家との通話で、日本の携帯電話番号を使用していたことが、日韓の捜査関係者への取材で分かった。この工作員は、昨年秋に警視庁が入管難民法違反容疑などで逮捕した韓国籍の別の男女に対しては、外貨獲得活動を指示。北朝鮮が日韓両国に張り巡らせる工作活動網の一端が浮かび上がった。

<核心>北朝鮮、日韓の協力者を「遠隔操作」
https://www.chunichi.co.jp/article/392482

 工作員の男は「リ・ホナム」の仮名を使って、中国を拠点に活動。北朝鮮の工作機関「偵察総局」の所属とされる。韓国で一八年に公開された、韓国人元工作員の手記を基にした映画「工作 黒金星(ブラック・ヴィーナス)と呼ばれた男」に登場する北朝鮮高官のモデルになった。

 国家機密流出事件については、韓国の最高裁が一五年四月、国家保安法違反で実業家に対し懲役三年六月の判決を確定させた。判決によると、実業家は一二年から一三年にかけ、韓国軍が採用する映像送受信装置の関連資料などをリ工作員に提供していた。

 捜査関係者によると、実業家は、リ工作員が連絡の際に「日本の携帯電話を使っている」と供述。携帯電話番号は、東京...

以下略。

中日新聞 2021年12月29日 05時00分
https://www.chunichi.co.jp/article/392481