韓国で日本のアニメ映画『劇場版 呪術廻戦 0』が連続ボックスオフィス1位を占めて、人気を集めている。

コロナ禍で日本旅行にいけない韓国人は呪術廻戦0などを通じて日本文化をスクリーンを通じて楽しみ、もう一度日本を訪問する日を指折り数えて待っているという。

 韓国で一時流行した「ノー・ジャパン、不買運動」が、結局は”選択的不買運動”にすぎなかったことを証明する形になっている。

 映画振興委員会、映画館入場券統合電算網集計が2月25日に発表したところによると、『劇場版 呪術廻戦 0』は2月24日、観客1万9202人を動員し、ボックスオフィス1位を記録した。 累積観客数は23万1200人だという。

 『劇場版 呪術廻戦 0』は2月17日、公開初日にボックスオフィス1位になり、一旦順位をさげたものの23日に再びトップにつき、その後連続してボックスオフィスのトップを記録した。

漫画喫茶では読むのに「順番待ち」
反日はいずこへ photo/gettyimages

 2月17日に韓国で公開された『劇場版 呪術廻戦 0』は、百鬼夜行で呪術古典を危機に陥れる強力な呪術師・夏油傑(げとうすぐる)に対抗した呪術師・乙骨憂太(おっこつゆうた)のダークアクションファンタジーブロックバスターだ。

 『週刊少年ジャンプ』で連載中の芥見下々(あくたみげげ)の漫画『呪術廻戦』は、2018年3月に連載を開始し、現在18巻が発行されており、日本でのシリーズ発行部数が六千万部を突破している大人気作だ。

 韓国でもコミック本はこれまで「鬼滅の刃」が売上トップを走っていたが、現在は「呪術廻戦」になっている。

 市内の漫画喫茶でも読むのに順番待ちだという人気ぶりである。

(略)

人気が高すぎて不買運動関係なし
 韓国のマスコミでは、これまで日本のアニメなどカルチャーに対して攻撃的な記事を書いてきた側面は否めない。

 たとえば昨年公開された『鬼滅の刃:無限列車編』で、原作漫画の主人公炭治郎のイヤリングが日本が帝国主義時代の象徴とした「旭日旗」の形だという指摘したのが象徴的だろう。

 それでも、累積観客数は200万人を超えるなど大ヒット興行となった。さらに、書店街でも「鬼滅の刃」ブームは続いた。 出版後、韓国最大の書籍流通会社である教保文庫が発表したオン・オフライン総合ベストセラー集計順位によると、『鬼滅の刃』は昨年5月の出版以来、4週連続で総合1位になった。

砂嵐のように消えた反日不買
日本製ゲーム機やゲームも、韓国で大人気である。

 2020年上半期には任天堂スイッチの「あつまれ どうぶつの森」が品薄状態に陥ったが、発売後数百人が売り場に並び、大混乱となった。 実際、オンライン上の中古取引サイトでは、プレミアムを上乗せして取引されたこともある。

 同年下半期には「プレイステーション5」を購入するためにゲーム機売り場の前に並んだ姿が報道された。 オンライン上に在庫が一杯になる度に瞬く間に品切れになるほど人気を集め、 中古市場では販売価格の数倍に達する高価で取引されたほどだ。

 韓国版たまごっちのゲーム機も小学生の間で人気である様子を見ていると、もはや「反日いじり」は何の意味もなくなっていることがよくわかる。

 いつの間にか日本の”不買運動”は砂嵐のように消えてしまったわけだ。

結果、「反日」とはなんだったのか…?
 文在寅政権下での韓国では反日バッシングが繰り広げられたことは記憶に新しい。

 この5年間は、政権はもとより、政権寄りのメディア、政治家、市民団体らが強烈な反日バッシングを展開したが、結局はそれは何も生み出すことはなかったように感じる。

 日本の輸出規制の強化を受けて韓国では国産化を推進したが、うまくいったという例も聞かない。

 そもそも足元では経済政策の失敗で雇用、住宅など生活基盤を維持できない人が増える状況を作り上げたうえ、変え外交では北従姿勢で北朝鮮に最後までラブコールを送りながら迷走を続けた。

 そうした悩みが深まるほどに、視線を外に向けるために反日を叫んでいたとしか思えない。あえて言えば、反日ありきで、歴史問題から政治、経済、文化交流を理屈もなくごちゃごちゃまぜあわせたビビンバのような言動をとることはもうやめるべきではないだろうか。

 そして、韓国では新たな大統領が誕生した。いまこそ自国のことで思い通りにならないことが出てくれば歴史問題にすりかえる悪癖をやめないと、反日などというより、日本国民や世界からが呆れられる国になってしまうような気がしてならないのだ。

https://news.yahoo.co.jp/articles/a4ea918ebbffac050961fd2ea288d0b6cd616e59?page=1