林芳正外相は25日、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領が派遣した「政策協議代表団」と外務省で面会した。面会後、代表団団長の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長は「両国は自由民主主義、市場経済という価値を共有しながら協力などを緊密に維持、強化していくことができる。そういうことで意見が一致した」と記者団に述べた。

鄭氏は、いわゆる徴用や慰安婦問題に関しては「諸懸案については誠意をもって対話していきたい。望ましい結論を出すための努力をお互いに行っていきたい」と述べ、「解決は一方の努力だけでは難しい。両国が誠意をもって努力していかなければならない」と強調した。

 さらに「(林氏らに)一致した見解などを伝えてはいない。公式な外交チャンネルを通じ、これから密度ある対話、交渉を通じて結論を出さなければならない」と述べ、具体的な対話は今後の公式な外交に委ねられるとの考えを示した。

また「対日関係を最も良かった時期のように早急に戻さなければならない。活発な人的交流を再開させ、貿易も増やさなければいけない。両国は宿命的に隣国同士なので、未来志向の関係を回復させなければならない」と語った。

 一方、代表団は林氏との面会後、外務省の森健良事務次官とも意見交換した。外務省によると、両者は韓国次期政権下での日韓関係の進め方や北朝鮮への対応について議論した。

 林氏は25日夜には都内で代表団を迎えて夕食会を開く。

産経新聞 2022/4/25 10:45
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