┃ドラマ『パチンコ』が世界に見せた文化の力
┃「日帝時代の痛みを一度に感じられる」
┃キムチなど、固有の文化に関心が急増
┃VANK、6つの言語で世界に広報

(写真)
https://dimg.donga.com/wps/SPORTS/IMAGE/2022/05/01/113175948.2.jpg
▲ AppleTV+のオリジナルシリーズ『パチンコ』が韓人(コリアン)移民家族4代の人生を描き、韓国文化に対する海外の関心を新たに呼び起こした。写真は主人公のソンヂャ(キム・ミンハ)がキムチを作って売っているドラマの一シーン。
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●『歴史の痛みとコリアン・ディアスポラの悲しみ』

4月28日に最終話を迎えたAppleTV+のオリジナルシリーズ『パチンコ』は、日帝強占期という桎梏(束縛)の歳月を生き抜いた主人公のソンヂャ、そして4代にわたる『チャイニチ(在日・在日韓国人)の受難史を描いて世界的な注目を集めた。原作者であり在米韓人(コリアン)1.5世代の作家イ・ミンヂンのベストセラー原作をもとに、共同演出のコゴナダ監督とジャスティン・チョン監督、脚本のス・ヒュ総括プロデューサー、テラサ(多分テレサの間違い)・カン・ロ責任プロデューサーなど、韓国系米国人の制作スタッフとユン・ヨヂョン、イ・ミンホ、キム・ミンハなど、韓国の俳優たちが力を結集したドラマだけに、韓国人の情緒をそのまま盛り込んで世界的な熱い反響を起こした。制作スタッフは海外であまり知られていなかった歴史的な痛みを通じ、『コリアン・ディアスポラ』と呼ばれる境界人と移民の悲しみにまで物語を拡張した。

ドラマの作品性に外信は絶賛した。制作スタッフはこれに支えられ、シーズン2を制作することにした。

● 世界中の人々が共感した『恨(ハン)の情緒』

『パチンコ』は、翻訳では不可能とされた韓国人特有の『恨の情緒』を正確に表現したという評価を受けている。ス・ヒュ総括プロデューサーは、「恨の情緒は、日帝強占期に無理やり故郷を離れる以外になかった世代が経験したトラウマだ」とし、これを『移民のアイデンティティー』問題に結びつけた。

特に海外のネチズンは、朝鮮人の移民を大勢乗せた船の中で『春香歌(チュンハンガ)』を歌い、日本人権力者たちの目の前で自決する女性歌手の話が盛り込まれた4話のエピソードを言及し、「韓国人の恨がありのままに感じられた」と絶賛した。韓国とフランス文化を扱うYouTubeチャンネルの『フレンチホトック』は、「外国人に最も説明し難い “恨” という情緒が、一度に理解できるエピソードだった」と明らかにした。

● 韓国文化まで再照明

海外の有力メディアらは『パチンコ』に登場したキムチや韓服など、韓国の固有文化に関する特集記事としてさらなる関心を示した。いわゆる『文化工程』を通じる中国の歴史歪曲が深刻になる中、このような外信記事が大きな注目を集めた。

米国のニューヨークタイムズは「韓服の進化は韓国の歴史を覗くレンズだ」とし、『パチンコ』に登場した韓服に注目した。米国最大の食品専門メディアであるイト(EATER)は、「 “パチンコ” は完成度の高い韓国の昔ながらの飲食(食べ物)をどのように作ったのか」という企画記事を通じ、「米飯やキムチなど韓食に注目した。ス・ヒュ総括プロデューサーとエロン・プルンドゥ小道具責任者は衣服と飲食を単なる小道具ではなく、「キャラクターとストーリーテリングのためのディテールなツールとして使用した」と説明した。

● 歴史を正す動き

韓国の痛切な歴史を伝えるための積極的な動きも始まった。「反日のための捏造ドラマ」という一部の日本ネチズンたちの非難があっても、ニューヨークタイムズやフォーブス、英国BBCなどの主要の外信は、朝鮮人虐殺や強制徴用、慰安婦問題などを言及する記事を出し、韓国の歴史に関心を示した。

サイバー外交使節団パンク(VANK)は、『全世界の教室に韓国を紹介する(Bring Korea to the World Classroom)』というwebサイトを英語やイタリア語、スペイン語、中国語などの6つの言語で製作して歴史を伝えた。

イ・スンミ記者

ソース:スポーツ東亜(韓国語)
https://sports.donga.com/article/all/20220501/113175939/3