海外名門インターナショナルスクールが日本進出-中国富裕層狙い

(ブルームバーグ): インターナショナルスクールの日本への進出ラッシュが続いている。目新しいのはその中に世界の名だたる名門校が含まれていることだ。アジア、特に中国からの富裕層の獲得を狙うことを視野に入れており、立地などの条件から日本が注目されているようだ。

岩手県八幡平市。英国系の「ハロウインターナショナルスクール安比ジャパン」は奥羽山脈に建設中の施設にこの夏、180人の生徒を迎え入れる予定だ。最終的に900人の生徒が学べるこのキャンパスでは、東京ドームが2つ入る約9万平方メートルの敷地にアートセンターやスポーツセンター、テニスコートなどが入る。

全寮制で、近辺のスキー場やゴルフ場でのレッスンも提供する同校の年間の学費は850万円から。過去に東京のインターナショナルスクールでの校長経験もあるミック・ファーリー校長は、台湾を含めた中国からの同校への関心はとても高いと話す。

今後、日本で新規設立される学校の中には英国系のハロウインターナショナルスクール安比ジャパン、ラグビースクールジャパン、マルバーン・カレッジ東京が名を連ねる。これにより、今後数年で少なくとも新たに3000人以上の生徒を日本のインターナショナルスクールに収容できるようになる。

ハロウのウェブサイトによると、同校は1572年にエリザベス女王1世の許可を得てロンドンで創立。詩人のバイロンやチャーチル首相などを輩出した。ラグビースクールはスポーツのラグビー発祥の学校として知られる。1865年設立のマルバーンの卒業生も学術や文化・芸術など幅広い人材で活躍している。

学費は高いところでは年間1000万円近くかかるが、アジアの富裕層を緑豊かな自然の中の施設、国際的な教育内容や豊富な課外活動で誘い込もうとしている。

それに加えて安全で、コロナ関連の制限が厳しくない中で対面式で質の高い教育が受けられる魅力がある。中でも中国の富裕層からの注目が高い。厳しいゼロコロナ政策や政治環境の足かせから逃がれようと海外に目を向け始めているためだ。

(省略…)

ソース Bloomberg
https://news.yahoo.co.jp/articles/fff3686e6b660bce8e94b17c90fd7e65f7de7684
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