2022-07-10 17:47
https://www.news1.kr/articles/?4737458

中国の民族主義者たちが安倍晋三元日本総理の死を祝って嘲笑うのが一線を越えたという指摘が出ている。

10日香港サウスチャイナモーニングポスト(SCMP)は中国の一部SNS利用者たちが安倍元総理の死を祝って、彼を戦犯国家否定主義の象徴とするなど嘲笑っていると報道した。

先立って安倍元総理は8日、日本奈良市で参議院選挙関連の路上演説をする中、銃撃で死亡した。

SCMPは安倍元総理の死を面白がる中国の反応は国際的に中国のイメージを損傷する危険があると批判した。同時に、一部の分析家たちは中国の外交的な努力を複雑にさせることがあると憂慮した。

安倍元総理の死をキッカケに中国のインターネットでは彼の死を祝うコメントが殺到した。しかし、他の一方では過激な中国の民族主義者たちが中国のイメージを損傷すると対抗して、尖鋭な分裂の様相を示した。

フーシージン(Hu Xijin)元中国官営メディア・グローバルタイムズ編集長はこの日、中国のSNSウェイボーを通じて安倍元日本総理の死に対して共感を示した。

彼は「この時点で政治的な複雑性は控えておかなければならないと思う」として「さらに多くの人が理解して参加することができるように願う」とした。

それにも関わらず、安倍元総理を日本の戦争犯罪を否定する右翼代表と見る大多数のウェイボー使用者たちは敵対的は意見を殺到させた。ウェイボーは中国の最大のSNSだ。

ある利用者は中日戦争のキッカケになった7・7ルーコウチャオ(盧溝橋)事件に言及して「私が残念に思うのは安倍元総理銃撃事件が前日(7日)に起きなかったということ」と毒づいた。

1937年7月7日夜にルーコウチャオ付近で夜間演習を実施していた日本軍は兵士1人が行方不明になると中国側から射撃を受けたとこじつけて全面戦争の口実にした。

別の国粋主義論客であるシマナン(Sima Nan)はウェイボーに「シージンピン(習近平)主席が安倍元総理の死に弔意を示すのは当然の事」としながらも、彼は銃撃映像報道当時に涙を流した中国記者を批判した。

先立ってオンラインメディアで働く日系記者ツァン・イン(Zeng Ying)は今回の銃撃事件を報道しながら嗚咽して、安倍元総理が中国の観光客にドアをさらに開いてくれて、米国に依存しないように憲法を改正しようとしたと話すなど彼を高く評価した。

しかし、シマは「日本が戦後平和憲法を弱化させるための改革案を肯定的に見るのは間違いだ」として「彼女(記者)はこのような問題に対して何の判断もない」と指摘した。

ウェイボーで640万人を超えるフォロワーを保有するまた別のの国粋主義ブロガー・グヤムチャン(Guyanmuchan)は、なぜそのように多くの人々が安倍元総理の死に祝杯を上げたのか振り返らなければならないと主張した。

彼は「我々平凡な中国人たちは安倍元総理に同情しない」としながら「彼は中国に敵対的であり、彼が日本人によって殺害されたことを見て我々が幸福を感じるのは正常な中国の反応ではなければならない」と強調した。

敏感な事案のため名前を明らかにしないある政治学者は「西側に対する憎悪と特定の話題に対する中国人たちの両極化はだいぶ前からあった問題だが、安倍元総理の死に対して敵対的に言及するのは中国のイメージを大きく損傷した」。

最近数年間、中国と西側の緊張が高まって、過去10年間に中国では民族主義者たちが増加している。日本政府が中国が領有権を主張する島々を国有化した後、中国の多くの都市でデモが起きた2012年以降、SNSで反日感情が蔓延していると精華大学の政治講師ウー・チャン(Wu Qiang)が話した。

中国の民族主義者たちはまた対中強硬派である安倍の台湾支持、中国の日本占領(※原文ママ)、日本の戦犯を称える靖国神社訪問に対して批判した。

安倍元総理は去年、対日関係の仮想演説で中国が対日軍事行動に乗り出した場合、深刻な結果を招くだろうとと警告した。

政治学者たちは増加する民族主義の情緒が中国を危険な道に追い込むこともあると話した。