自分の土地を売ってでも…信者に献金迫る内部映像を入手 「父の国助けるために」元信者の告白【第9弾】

問題視される旧統一教会と政治の関係。政教分離だけでなく旧統一教会の献金をめぐるトラブルで多くの悲劇を引き起こした現場に注目します。チューリップテレビは旧統一教会内部で信者に献金を迫る内部映像を入手しました。約2時間にわたる映像から、韓国に本部を置く教団内の日本の位置付けも見えてきました。追跡第9弾です。

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宣教師(映像):
「私の持っている所有が天のものであるか、サタンのものであるか、それをはっきり知らなければなりません、すべてのものを、すべてのものを捧げなければならない大転換期を迎えています」

机をたたき興奮しながら演説する韓国人の男性。これは旧統一教会の内部で撮影された映像です。「所有」は財産を現すといいます。

宣教師(映像):
「80歳に近づいている、本当に苦労されている真のご父母様を一日も早く解放したいと、固い決意をしていきましょう」

旧統一教会の創始者・文鮮明氏が日本の信者へ宛てた手紙を、韓国の統一教会本部から派遣された宣教師が読み上げます。

看板には「母の国使命完遂決断式」と書かれています。
いったいどんな内容なのでしょうか。

この映像は今月12日、霊感商法の問題に取り組む弁護士の会見でも紹介されました。

全国霊感商法対策弁護士連絡会 東京事務局長 渡辺博 弁護士:
「内部の信者が『あまりにもひどい』ということで隠し撮りをして私のところに持って来てくれたものです、すべての財産は神様のもの、いまで言えば韓鶴子さま(世界平和統一家庭連合・現総裁)のもの、すべて捧げなさいというのが残念ながら統一教会の教えですから、その結果、家庭崩壊になってしまう」

内部映像には献金の厳しいノルマが言い渡されるシーンが記録されています。

宣教師:
「今月25日まで1家庭1万2000ドル(約160万円)、この特別精製献金をきょうから勝利しないと、明日埼玉4800、いま現在本当に恥ずかしい、その結果(献金額)の内容があります、きょう集まった皆さん、自分が持っているすべてを書いて天の前、祭壇に供えて」

「決断式」と呼ばれるこの集会は、月の初めに行われ各支部ごとに献金の厳しいノルマが言い渡されます。信者に対し、1家族ごとにおよそ160万円(1万2000ドル)の献金が要求されました。

全国霊感商法対策弁護士連絡会 加納雄二 弁護士:
「今月の目標はこれだけとかそういうのをつけて、例えば地域によって達成したとかしていないとか競わせるわけですよ、とにかくお金を出させることが教団の活動なんですから、要するにその中身としては全財産を持って来いということなんですよ、あそこにいた大半の信者は山上容疑者の母親と同じく全財産を出す、もしくは出す過程にあると思います」

映像が撮影されたのは1998年ごろ、山上徹也容疑者の母親が1億円以上を旧統一教会に注ぎ込んだ時期と重なります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6c1c49973d14b95447576558b76066016200d74c